Free.30 ページ33
遙 Side
最後の、遠野の言った意味はなんだ。思い当たるのはAしかいない。だがあいつも今遠野と一緒にいるのか?ずっと、謝らなきゃいけないと思っていた。凛は学校が一緒になって学校でもずっと言われてたからっていうのと、見たことの無い景色が気になったからリレーを泳いだ。あいつから誘われたときはほんとにフリーしか泳ぐ気がなかった。あの後誘われてたらきっと泳いだだろう。
でも、こんなの言い訳にすぎない。色んなことを考えてしまう。
旭「なんだ?あいつ。おいハル、最後のどういうことだ?」
真「…ハル、大丈夫?」
「あぁ、大丈夫、だ。旭には話したことなかったな。とりあえずここから出よう。」
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真琴 Side
遠野くんと別れ、いつもの喫茶店に来た。
旭「で、ハル。あの最後のはなんのことだ?」
早速旭はそう切り出した。これは俺からは言わない方がいいと思い、ハルの方を見る。
遙「あれは、だな…俺が行ってた岩鳶SCで仲良くなった杉野Aっていうやつがいたんだ。」
旭「杉野Aって、去年全国でフリー100一位のやつじゃねぇか!」
遙「そうだ。小学生のとき、そいつにずっとリレーをやろうって誘われてたんだ。でも俺は、フリーしか泳がないと断り続けた。」
「俺も誘われてたんだけどね、ハルが泳がないっていうし断ってたんだ。」
遙「でもその後凛に誘われて。凛とは泳いだんだ。そこで、考え方が変わった。でもその後すぐ凛がいなくなると同時にAもSCを辞めた。謝りたかったんだが、小学校も中学も違ってずっと謝れなかった。」
旭「そうだったんだな…でもなんで遠野がその事知ってんだ?」
「さぁ。わからない。でも、知り合いなのかも。次会う時聞いてみようと思って。」
旭「それがいいな。にしても杉野と知り合いとかすげぇな!」
貴「杉野って、杉野A?」
旭「うわぁ!びっくりした…突然現れんなよ…そうだよ。それがどうしたんだ?」
貴「僕、その子と同じ小学校だったんだよね」
…!そういえば、Aも貴澄も佐野小だったっけ。すごい偶然だ…
貴「凛が転校したあと、僕と宗介とAとでよく遊んでたの、懐かしいなぁ。ってそれより、勝負するんだって?僕も見に行っていい?」
旭「そういう試合じゃないんだって!」
こうしてその話題は終わった。
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さく(プロフ) - はるかぜ。さん» ありがとうございます! (2022年1月27日 23時) (レス) id: 3f7d8ab273 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ。(プロフ) - 読みやすくて、どんどん読めました。更新されていて嬉しいです!続きも楽しみにしてます! (2022年1月27日 21時) (レス) @page10 id: 164040e2af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さく | 作成日時:2022年1月26日 22時