Free.25 ページ28
郁弥 Side
電車で帰ろうとした時、スマホを忘れたことに気づいた。別に遠いわけでもないから日和とAには先に帰ってもらい、僕は歩道橋を渡っていた。
その時、目の前から走ってくるハルがいた。
忘れたかったのに、こういうときに現れるんだ。いつもいつも。
遙「郁弥…！」
「ハル…」
遙「お前の個人メドレー見た。」
「ハルも来てたんだ。僕はハルの泳ぎは見てないけど。」
遙「なぜ、個人メドレーなんだ。リレーは、もう泳がないのか。」
「別に。一人で泳げるからね。」
遙「っ…中学のとき、黙って水泳部をやめて、悪かった。あのとき俺は…」
「いいよもう。別に気にしてないから。昔のことだし。」
昔のことだから気にしてないのも、一人で泳げるからコンメなのも事実だ。ハルは、何も気にしなくていいのに。
遙「昔って…」
日「あーいたいた。」
「日和。Aと先に帰って良かったのに。」
日「でも、なんか気になっちゃって。七瀬くん、だっけ。郁弥は試合で疲れてるから長話は遠慮して欲しいな。ほら、行くよ。」
「あ、うん…」
少し申し訳なくて、ハルの方を見た。なにか言いたそうな顔をしていたけど、僕は見なかったことにした。
.
.
「ねぇ、日和。Aは？」
ハルと別れ店に行く途中で日和に聞いた。一緒に帰るはずだったAがいないから。
日「あぁ、先に帰ってもらったよ。郁弥にとってもAにとっても、今七瀬くんと会うことはよくないからね。」
「…そう。もしかしたら待ってるかもだし、早く戻ろ。」
Aは3人でいることを望む子だしあそこからハルと僕らが話してるのが見えたはずだからきっと誤解してるなと思い、あとで電話をしようと決めた。
.
.
.
あのあと駅でAは待っていなかったためそのまま帰り、家に着いたあと電話した。
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ
『はい、もしもし。』
「あ、A。今日はごめんね、先に帰ってもらっちゃって。」
『…ううん、忘れ物があったんだし仕方ないよ。』
「その、多分下から歩道橋の上、見えたでしょ？日和が来てくれたのは僕がハルと長く話すと良くないって思って来てくれただけだよ。だから心配しないでね。」
.
すみません、文字数の関係で次にいきます…！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 108人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さく(プロフ) - はるかぜ。さん» ありがとうございます！ (2022年1月27日 23時) (
レス) id: 3f7d8ab273 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ。(プロフ) - 読みやすくて、どんどん読めました。更新されていて嬉しいです！続きも楽しみにしてます！ (2022年1月27日 21時) (レス) @page10 id: 164040e2af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さく | 作成日時：2022年1月26日 22時
