２６ 素直に ページ29
＿翌日
(くそ…全然寝れなかった)
朝起きると頭がボーッとしていた。ゆっくりと身を起こして支度を始める。
(あーあ。目の下にくま出来ちゃった)
鏡を見て、朝から落ち込んだ。こんな顔で学校行ったら笑われるな…とか思いながらも手を動かす。
いつも通り、大きな門をくぐってアイドル科への受付を済ませる。もう三年間もやってきた事だ。
「おはようA！今日も良い天気だな！」
朝から元気な声。昨日も散々聞いた、あいつの声だ。
「うん。おはよう月永」
出来るだけ顔を見せないようにしていたのに、がっつり覗きこまれた。
すると、レオはきょとんとした顔になって、
「どうしたんだ？なんかブサイクだぞ！」
なんて笑いながら言われた。
(ブっ…！？)
恥ずかしさと怒りで顔どころか全身が熱くなった。
「月永のばーか！それ女の子に言うかぁ！？」
「わはは☆朝から元気だな！」
怒鳴りながらレオを追い回す。
「ちょっと」
「わ！？」
あと少しでレオの腕を掴めると思った所で、逆に誰かに手を引かれた。その間にどんどん遠ざかるレオ。
「はっはっは〜！お先に教室行ってるよ☆」
「こっ、こらぁ！待ちなさい！」
最後にレオは手を振りながら校舎内へ入って行った。
「ちょ、いい加減離せ…よ…」
振り返り、文句を言おうとしたがその相手に口が動かなくなった。
泉、だった。
「えーっと…。どうしたのかな？」
「朝から
泉から彼氏の部分を強調されたが何のことだかわからなかった。
不機嫌な泉の顔をじっと見ていると、昨日レオと仮の関係を持っていた事をふと思い出した。
(そっか…まだ誤解は解けてなかった)
「いやー…。お似合いでしょ」
誤解を解こうと思っても、素直に口にできない。また、自分の中の謎のプライドが素直になるのを邪魔する。
すると、泉が一層不機嫌な顔をした。
「ふーん？ま、別にあんたの事なんてどうでもいいんだけど」
「は、はぁ！？」
なら話かけてくんな！と、少しイラッときた。
「何怒ってんの？俺だって怒ってるんだよ。Aがあんな嘘つくからさぁ…」
一瞬、何の事かわからなかった。だがきっと、昨日のレオとの事だ。
(…え！？バレてる！？)
本当のパニックに陥るのは、あと数十秒後。
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水猫桜(プロフ) - ほたるさん» コメントありがとうございます！瀬名さんのツンデレ具合を上手く表現出来るよう頑張ったので、可愛いと言っていただけてとても嬉しいです！初のあんスタ作品ですが、楽しんでいただけたなら幸いです(*^^*) (2017年8月25日 17時) (
レス) id: 1dfbcfc948 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる - 瀬名さん！！！可愛すぎかよ！！！完結おめでとうございます！！！ (2017年8月25日 16時) (レス) id: 836cda0430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水猫桜 | 作成日時：2016年9月19日 13時
