２３ 幼なじみ ページ26
Aはレオと別れた後、『Ra*bits』のプロデュースをしていた。
元々こっちの方が先だったが、なずなの放送委員会が急に入ったので順番を変えたのだ。
だが、プロデュース中も気が気でなかった。
本当に今更だが、とても失礼な事をしてしまったと自覚はしている。
すでに陽は暮れて、校内は暗闇と化していた。
「ああ、怖い怖い…。いや、怖いって思うから怖いんだよ。怖くない！ただ電気がついてないだけだ☆」
ガラガラ……。
「ひぃっ！」
下の階から何かの音が聞こえた。
「じゃあね。戸締まりよろしく」
「お疲れ様でした、会長！」
聞いた事のある声だった。最初の声は天祥院英智。最後のは衣更真緒だ。
(せ、生徒会かよ〜！ビビらせんなよ！！)
一瞬イラついたものの、生徒会だとわかれば怖がる事もない。
しかし、今下駄箱に行くと間違いなく英智と顔を合わせるだろう。
(いや、いいよ？別に。いいけど、さ…)
はっきり言って、英智が苦手だった。全く関わりたくないという事でもないが、それ以外にも＿
「どうしましょう。いや、別に何もないけどさ…」
「なら早く帰れ」
「そうだよなああああぁ！！？」
「うるさい！騒ぐな！」
いつの間にか背後に立っていたのは蓮巳敬人だった。
実は、Aと敬人は幼なじみだ。中学は違ったが、幼い頃からよく遊んでいた。
「ごめ…ていうか、そっちが驚かすから！知ってるでしょ、私が暗いのダメなの！！」
「知らん。で？なんだ？誰か待っているのか？」
「いやー…。待ってない、かな」
「そうか。たまには一瞬に帰るか？」
「わ、敬人のお誘いはレアだなー」
なんてからかうと。
「……一人で帰れ」
「ごめん！からかってごめん！！」
たまにこうやって冗談を言ったりするが、真面目に返答してくるので敬人の扱いが未だによくわからない。
「度し難い。そもそも、貴様はいつもそうやって…」
「よし！家まで競争な！！」
「あ！待て！」
敬人が説教を始めそうだったので、Aは走って下駄箱から飛び出した。
「君たち。相変わらず元気だね」
その声はいつもと変わらないわりに、やけにはっきりと耳の奥まで届いた。
「……英智……」
そこにはもう一人の幼なじみがいた。
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水猫桜(プロフ) - ほたるさん» コメントありがとうございます！瀬名さんのツンデレ具合を上手く表現出来るよう頑張ったので、可愛いと言っていただけてとても嬉しいです！初のあんスタ作品ですが、楽しんでいただけたなら幸いです(*^^*) (2017年8月25日 17時) (
レス) id: 1dfbcfc948 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる - 瀬名さん！！！可愛すぎかよ！！！完結おめでとうございます！！！ (2017年8月25日 16時) (レス) id: 836cda0430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水猫桜 | 作成日時：2016年9月19日 13時
