保健室には天使がいる【REBORN】 (ページ9)

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8話ページ9

Aside

白目剥いてる沢田くん、ニコニコしている山本くん、ガンを飛ばしてる獄寺くん

一体どうして私がここに……………

「ど……どうも………」

「Aもツナのファミリーに入ったのな」

「うん……まぁ………」

きもーち山本くんの傍に寄っておこう……絶対獄寺くんには近寄れない

「山本と小夜は知り合い？」

「こいつには色々世話になってんだよ」

な、と言って頭をポンポンしてくる山本くん

「運動部だからね、保健室使用頻度は1番高いんじゃないかな？」

「俺が骨折した時もAがずっと支えてくれたしよ、マジでAに足向けて寝れねーんだ」

「大袈裟だよ」

と、私は彼らとおしゃべりするためにここに来た訳では無い

「そうだ、リボーンくんは？」

「そーだよ！！アイツ皆を呼び出しといて何させる気なんだ！？」

「治療だぞ」

グルっと後ろを向くとそこにはリボーンくんと綺麗なお姉さんがいた

「リボーン！！ビアンキも！？」

「ポイズンクッキング！！！」

いきなりお姉さんが沢田くんの顔に紫色をしたケーキをぶつけた

「さぁA解毒してみろ」

「無茶言わないで！！」

「1時間以内にやらねーとツナは死ぬぞ」

そしてリボーンくんはどこからともなく白い大きなカバンを取り出した

「お前専用の医療バッグだ、それがあれば砂漠のど真ん中でも治療ができる」

「わかった、もしもの時は？」

「こっちで医者を手配する」

着替えと消毒を済ませ沢田くんと向き合った

とりあえず顔周りの毒物を拭いてからだ

まずは虫の摘出からだ、器官で詰まって窒息されては困る

慎重にメスを入れ潰さないように1匹1匹ピンセットで除いていく

幸いにも数は少なかったので時間はかからなかった

切り開いた所を縫合し今度は解毒へと移る

この症状ならあの薬で解毒が出来るはず……

医療バッグの中から注射器と小瓶を取り出すと沢田くんに注射した

「お願い…………」

だんだんと呼吸が安定してきて顔も幾分楽そうに見える

「完璧だったぞA」

「もう………心臓飛び出そう…」

「よくやった！！！」

フラリと倒れそうになった私を誰かが支えた

「お前は10代目の命を救った！！信用してやってもいいぞ」

私を支えてくれたのはさっきの面影が無いくらい笑顔になった獄寺くんだった

「すげーのな！あんなドラマみてーなことしちまうなんて」

「あはは」

沢田くんの隣でニヤリと笑うリボーンくんにはきっとこの展開が見えていたのだろう