【美風藍】ボクのパートナー

弟さん役 ページ9

藍：じゃあ、まずは…テーマだけど、どうする？ある程度の内容はボク達が決めれるみたいだよ。



翔：テーマか…まぁ、やっぱり「春」って感じのヤツじゃねぇか？


藍：王道だね。



「春」か…。春って言うと、やっぱり桜とかでしょうか…？


私は美風先輩や翔君の話を耳にしながら考える。



那月：じゃあ、お花見ですね！！



藍：お花見…で、それからどうするの？



那月：そうですねぇ…あっ、みんなでおいかけっことかどうですか？みーんな僕が捕まえちゃいますよぉ〜。

藍：ナツキ、子供のお遊戯じゃないんだから…。



四ノ宮さんの案に美風先輩が顔をしかめる。



那月：じゃあ、僕達らしく歌を歌いませんか？


翔：いや、それもうお花見じゃねえし。



たしかにそれではよく分からなくなってしまう。



A：でも、ドラマのどこかに歌う場面を入れるのは良いんじゃないでしょうか？



藍：歌か…確かにボク達の特性ではあるけど…問題はどう使うか、だね。



翔：やっぱりドラマの最後にもってくる方がいいんじゃねえか？




この後も打ち合わせは順調に進んだ。


やっぱり皆さんはプロだなぁ、と思う。


次から次へとドラマに入れる内容の候補があがる。


あっという間にホワイトボードが美風先輩の字でうまっていく。


すごいなぁ…この人数でこれだけの意見が出てくるんだ…。





藍：…よし。まぁ、内容はこの中から選べばいいとして…次は登場人物の設定だね。


翔：どうせなら、かっこいい役がいいよな！



翔君が今まで以上に目を輝かせる。



那月：え〜、翔ちゃんは可愛い役がいいですよぉ〜。例えば弟さんの役とかどうですか？僕が高い高ーい！！ってしてあげますよ〜！！


翔：なんでだよっっ！！小学生かっ！！



翔君は、すかさずツッコミを入れた。



藍：なるほどね。ショウのサイズとしては弟役もありか…。


翔：なっ！？お前なんで候補に書き加えてんだよっ！！



翔君が止める間もなく美風先輩がホワイトボードに書き終えた。




那月：いいじゃないですか翔ちゃん。翔ちゃんならとっても可愛い弟さんになれますよ。じゃあ僕は…う〜ん、何にしましょうか…？



A：そうですね…とりあえず四ノ宮さんの好きなもので…。



四ノ宮さんは少し考え込んだのち、パッと顔をあげた。




那月：じゃあ僕は、…

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