【美風藍】ボクのパートナー

打ち合わせー翔side− ページ8

那月：翔ちゃん、お待たせしました。


突然、俺の後ろから那月の声が聞こえて振り返る。


翔：おっ、来たか。じゃあ行こうぜ。


那月：はい、行きましょう。


目的地は普段からよく打ち合わせに使われている部屋。

今から俺、那月、藍の三人で出演するドラマの打ち合わせをする。

シャイニング事務所のアイドルによる「春のシャイニングドラマ祭」。

その企画ではマスターコースの先輩、後輩がそれぞれグループを組んで約一時間の短編ドラマをつくる。

そのグループの中から視聴者による投票でナンバーワンのドラマを決める。

…と、ざっくり言うとこんな感じだ。


ちなみに先ほどまでの俺の仕事場所は、那月が撮影していたスタジオの隣みたいだったから、一緒に行くことにした。



那月：あっ、藍ちゃん！もう来ていたんですね。


部屋のドアを開けて中に入ると藍と…


その隣にこの前会ったばかりの名瀬Aがいた。


翔：え？なんでAが…？


藍：言ってなかったけど、彼女はボクのパートナーになったから。おそらくそれが理由で今回のドラマのBGM、彼女が担当することになったみたいだよ。



俺の質問にAじゃなくて藍が答えた。



那月：わぁ、そうだったんですか。可愛い藍ちゃんと可愛いAちゃんがパートナーを組んだら、もっと可愛くなりますね！！


藍：何その「可愛い＋可愛い＝もっと可愛い」みたいな方程式。第一、ボクは可愛くないし。


ああ、なんか相変わらずって感じだな。


翔：つーかほら、那月も早く座れよ。打ち合わせするんだろ？


那月：あ、そうですね。今日は打ち合わせをするために来たんでした。


藍：…打ち合わせじゃなかったら一体、何をするために来たの…。


藍が那月の突飛な発言に呆れた声でボソッと呟いた。


藍：まぁ、とにかく早く打ち合わせするよ。


翔：ああ、そうだな。どうせなら、ナンバーワン目指して頑張ろうぜ。


やっぱりどうせならナンバーワンを狙いたい。


…つーか、この4人でなら最高なドラマに出来ると思う。


那月：そうですね、みんなで頑張りましょう！


A：はい！皆さん、よろしくお願いします。


翔：おうっ！よろしくな！


うんうん、みんなやる気満々って感じだな。良い雰囲気。


これならすっげぇ良いドラマになりそう。


ちなみに藍は…


藍：仕事には何でも最前を尽くす。プロなんだからそれは当たり前でしょ。


翔：っしゃ！じゃあ、改めて打ち合わせ、始めようぜ！！

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