寝るなら――…ー藍side− ページ24
…どれくらい乾かしたらいいのだろうか。
Aの髪に触れながら考える…けど、よくわからない。
まあ、これくらいでいいかな。
藍:A、終わっ――…A?
横からAの顔を覗き込んだけれど、どうやら寝てしまっているようだった。
…どうすればいいんだろう。
間近にいるせいか、Aの髪からリンスの香りがしてくる。
もう一度Aの髪に指を絡めて、左手で優しく撫でる。
さらにAの頭に顔を近づけて、香りを嗅いでみた。
藍:ん…結構、いい匂い…かも。
A:…先輩…?私…寝ちゃって……
あ、起きた…のかな?
Aは半目のまま、ぼんやりとボクの方を向いた。
藍:別に寝てもいいよ。…でも、寝るなら、ボクのベッドで…寝る?風邪ひくよ。
Aはこくっと頷いて、また目を閉じてしまった。
…君は寝ているの?それとも起きているの?
まあ、おそらく、かなり寝ぼけているんだろうな。
普段のAなら恥ずかしがって、ボクのベッドで寝るなんて言わないだろうから。
…そんなに眠たいのかな…。
取りあえず、Aをベッドまでお姫様抱っこで運んだ。
Aをベッドに寝かせて、ボクもその隣に寝転がってみた。
シングル用のベッドだから、少し狭い。
それにしても…君はずいぶん気持ちよさそうに寝るんだね。
すぐ近くでAの寝息が聞こえる。
ボクはAの頭を優しく撫でながら、顔をじー、っと眺める。
へえー…Aって、結構まつ毛長いし…可愛いかも。
ボクが観察をしていると、ふいにAの手がボクのシャツを軽くつかんだ。
藍:……?
起きたのかと思ったけれど、起きてない。
どうやら無意識の行動らしい。
…寒いのかな。…それとも…何だろう…?
ボクはよくわからなかったけれど、
Aの背中に手を回して、しっかりとAを抱き寄せた。
A:ん…あった…か…い…。
Aが小さな声で言った。
多分、これは寝言だろう。
ボクは再びAの柔らかな髪に顔をうずめる。
藍:…おやすみ。
Aの耳元で囁いたけれど、きっと君にこの言葉は届いていないんだろうな。
何だか愛おしい、そう思えるAの額にキスをした。
それからAをぎゅっと抱きしめて、ボクは目を閉じた。
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美風藍 - とても「キュンキュン」しました(≧∇≦)続きが楽しみで (2015年2月10日 0時) (レス) id: d1981d3c2a (このIDを非表示/違反報告)
佐久間照美♯佐久美(プロフ) - モカさん» お待たせーしましたーほーしを夜空へー((ごめんなさい。ふざけました。本当にお待たせしました!! (2014年7月28日 10時) (レス) id: 0858bc9946 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - あの…続き……待ってます、ね?(^^;) (2014年7月10日 23時) (レス) id: 12df83e083 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間照美♯佐久美(プロフ) - モカさん» そうですね(笑)翔ちゃんだとシリアスが…壊れますね(笑)でも、それが翔ちゃんです!!頑張りますっ(^^)!! (2014年6月22日 20時) (レス) id: 0858bc9946 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - 翔ちゃんの反応wwアイドルというより、バライティですよね!カワイイすぎるよぉ(^q^)オゥフ更新頑張ってください!! (2014年6月22日 6時) (レス) id: ba09b8b0f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐久間照美♯佐久美 | 作成日時:2013年12月26日 11時