【美風藍】ボクのパートナー

お風呂 ページ21

藍：…………。





私は何やら考え込んでいる様子の美風先輩に恐る恐る声をかけてみる。






A：あの…美風先ぱ――…




藍：入って。






A：え。









藍：…いいから早く入って。








私は美風先輩にグイッと腕を引っ張られ、半強制的に先輩の部屋に入れられてしまった。







A：あああのっ！？なっなんで、そのっ…！？





パニック状態の私の前で、美風先輩が白い扉を指し、こう言った。









藍：お風呂、行って。…そのままじゃ風邪ひくでしょ。





A：ええっ！？いや、そのっ！！私は大丈――…





藍：先輩命令だよ。行きなさい。







今度は背中をグイッを押されてしまった。




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シャワーから流れ出す水が私の体を緩やかに伝う。





水がタイルに流れ落ちて水飛沫を跳ね散らした。






今まで冷たかった体がじんわりと温まって気持ちいい。









そのとき、バスルームの外の脱衣所から声がかかった。






藍：…A、バスタオルと…着替えの服。ここに置いておくから…。






A：ふぇっ！？…あ…わ、わかりました。







慣れない環境に緊張しているせいか、突然の声に驚き、情けないような声が出てしまった。






藍：…あと、着替えの服なんだけど…悪いけど、さすがに下着は貸せないし…ボクのジャージ
　 だけ着てもらってもいいかな？…ごめん、変な感覚がすると思うんだけど…。







美風先輩が若干、口ごもっているような声が聞こえた。









A：あっ、いえっ、その…だ、大丈夫…です。あ、ありがとうございます…。






なんだか胸がドキドキしていて、しどろもどろな口調になってしまった気がする。









藍：そ、そう…なら、いいんだけど…。じゃあボクは…リビングにいるから…。









美風先輩が脱衣所から出ていく足音が微かに聞こえた。

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