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ぬくもりー藍side− ページ15

A:美風先輩…。






Aは少し驚いた様子だったけれど、すぐにボクに身を委ねてくれた。









藍:…大丈夫、ボクがいるから。









耳元でそう囁いて彼女をさらに強く抱きしめる。









抱きしめたままでいると彼女の震えは段々とおさまってきた。








しばらくすると震えは完全に止まった。









それでもAは暗闇が怖いのかボクから離れようとしないし、

ボクも彼女を抱きしめたままでいた。









突如ホールの照明がつき、

ボクの腕の中にいるAが「あ…」と声をあげた。






藍:やっとついたね。






A:はい…あの…えっと…





明るくなったことで今の状況が恥ずかしくなってきたらしく、

彼女は今までボクにうずめていた顔をあげて、頬を赤くしていた。






表情を見る限り、Aはこれ以上この状況で持ちそうにないし、誰かが来ても困る。





仕方がなくボクは彼女を離して立ち上がった。







そしてまだその場にうずくまった状態の彼女に手を差し出す。








藍:ほら…帰るよ。




Aは少し戸惑いながらもボクの手をとる。





A:…はい。





ボクは立ち上がった彼女の手を離さずにそのまま歩き出した。






A:あの…先輩?手が…






ボクに少し引っ張られる様な形でAがついてくる。





藍:また君が迷子になっても困るしね。






まだ少しだけ戸惑っていた彼女にそれだけ言っておいた。







A:す、すいません…。その、美風先輩…









藍:…何?





少し振り返ってAの顔をみる。









A:…ありがとうございます。






彼女は柔らかく微笑みながらボクに告げた。







藍:…別に。当然だし。







ボクはなんとなくフイッと顔を逸らして前を向いた。









…さっきボクの顔が少しだけあつく感じたのは気のせいだろうか。






今のボクには、これが何という感情なのかは分からない。









でも…嫌じゃない気がする。









ぬくもりを確かめるように、ぎゅっとAの手を握りなおす。





すると彼女の指先も微かに力がこもった様に感じられた。





彼女の手から伝わってくる暖かなぬくもりを感じながら、ボクはスタジオを目指した。

(_ _(--;(_ _(--; ペコペコー作者のお話ー→←捜索作戦ー藍side−



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美風藍 - とても「キュンキュン」しました(≧∇≦)続きが楽しみで (2015年2月10日 0時) (レス) id: d1981d3c2a (このIDを非表示/違反報告)
佐久間照美♯佐久美(プロフ) - モカさん» お待たせーしましたーほーしを夜空へー((ごめんなさい。ふざけました。本当にお待たせしました!! (2014年7月28日 10時) (レス) id: 0858bc9946 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - あの…続き……待ってます、ね?(^^;) (2014年7月10日 23時) (レス) id: 12df83e083 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間照美♯佐久美(プロフ) - モカさん» そうですね(笑)翔ちゃんだとシリアスが…壊れますね(笑)でも、それが翔ちゃんです!!頑張りますっ(^^)!! (2014年6月22日 20時) (レス) id: 0858bc9946 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - 翔ちゃんの反応wwアイドルというより、バライティですよね!カワイイすぎるよぉ(^q^)オゥフ更新頑張ってください!! (2014年6月22日 6時) (レス) id: ba09b8b0f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐久間照美♯佐久美 | 作成日時:2013年12月26日 11時

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