もっと溺れちゃえばいいのに(桃)

14．キニイラナイ ページ14

さとみside.

ツアー初日からトラブルが起きた。

Aの地元ってことは知っていたけど、まさか母親にあうなんて…。

そう言う事態を予想できた筈なのに、彼女に怪我を負わせてしまった事が…

いや。違うな。

俺のモノに、俺だけのモノに恐怖の感情を覚えさせたことが。

何より、俺のモノに他人がつけた傷がついていることが何よりも気に入らない。

嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。

っ…はぁ…。

落ち着こう。

今日でツアー最終日。

彼女はあの初日の出来事があってから外に出たがらない。

俺は別にその方が都合がいいからいいんだけど。

スタッフ「さとみさーん。そろそろ着替えてもらって！」

さ「はい。」

最終日。リスナーさん達のためにも元気にやらないと。

今日で帰れるんだから。

自分の黒い感情を出さないように深呼吸をしてから、ステージ袖に向かう。

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