▽secret・・・09 ページ11
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「俺……………一松なんだけど」
一瞬のことに驚いてばっ、も顔を上げれば
見えたのは
紫色のパーカー
昔から変わらない
低い声
眠そうな目
無気力そうな顔
…そして、微かな猫缶の匂いがして。
今私の目の前にいるのは一松である。
間違いなく、一松である。
おそ松の要素なんてどこにも無い。
「………………」
え、待て待て待て待て。
頭が混乱して何がなんだか分からない。
私はおそ松だと思って告白したんだよね?
いや、そもそも
おそ松じゃないとおかしいよね?
でも…一松なんだよね?←
しばらくの間、沈黙に包まれる。
「………………ごめん今の忘れて!!!!!」
「………いや忘れる訳ないでしょ」
おっとダメだったか←
恥ずかしさやら混乱やらでその場から素早く立ち去ろうとした所を一松に止められる。
「ちょ、邪魔しないでよもう私帰る!!!」
「いやアンタが勝手に間違えたんでしょ」
まぁそれはそうだけどもさ!!!
ここは見逃そうよ?!?!ね?!?!
と思ってもそんなことは言えず…。
「ハイオッシャルトオリデス」
素直に従ってしまう自分が情けない←
「そ、それで一松は何がしたいの…?」
おそ松にバラされるとかは死んでもありえない
だって告白する相手間違えるとか
バカ過ぎるでしょ?!
しかも兄弟でだよ?!?!
顔の見分けつかなかったとか
そんな風に思われたら嫌だし!←
しかも自分の口から伝えたかったし!!!←
結局、一松にバラされて
いいことなんてひとつもないだろう。
若干びくびくしながら尋ねると
電柱の方に追いやられて
一松との距離が急に縮んだ。
あれ、コイツこんなことする奴だったっけ…。
いつの間にか目線が高くなっていた一松を見上げながらただただ固まる。
(それに顔、近いし…!!!)
もう何でもいいから離してほしい、
そうパニックになりながらも耐えていた刹那。
「…兄さんにこのことバラされたくなかったら、
俺と賭け、…………してみない?」
「…………………へ?」
悪魔の囁きが、耳元で聞こえた。
*
その時
さっきいきなり掴まれた手がなんだか無性に
熱い感じがしたのはきっと、
気のせいなんだろう。
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杉松(プロフ) - 小説販売とかすげぇ...すっごく面白いです!更新頑張って下さい! (2016年3月23日 17時) (レス) id: 4fc5c3d306 (このIDを非表示/違反報告)
文香(プロフ) - 紗季さん» ん゛ん゛ん゛!!最高ぅぅ!!(((神!!神です!無理せず更新頑張ってくださいっ(*º∀º*) (2016年2月1日 21時) (レス) id: c8df34faab (このIDを非表示/違反報告)
あやね - とっても面白いです!頑張ってください! (2016年1月18日 2時) (レス) id: e5ccd2c3b3 (このIDを非表示/違反報告)
美礼 - 画像とても素敵です!!文才もあり画力もあるとは…羨ましいです!! (2015年12月31日 19時) (レス) id: a203490418 (このIDを非表示/違反報告)
紗季(プロフ) - 織菜さん» ご指摘ありがとうございます!頑張らせていただきますね!! (2015年12月31日 17時) (レス) id: 7b092c8da1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗季 | 作成日時:2015年11月17日 0時