ONE PIECE 恋愛ジャンキー【3】（短編 中編)

オサナナ恋のブルー　コラソン　リク ページ49

「51日間 あの丘の上で陽が沈むのを見届けると恋が叶うんだって！」と熱弁するななし

『だから…どうした？まさか行くのか？』

「コラソンは、どう思う？叶うと思う？」

『さァ…どうだろうな…？恋の願掛けなんて…ただの気安めじゃないのか？おれは そう思うぜ』


『少し…出かけて来る…ドフィに聞かれたら夜には帰ると伝えてくれ…』

「分かった…」

少し頬を膨らませながら、上目遣いにおれを睨むななしの頭を撫でてから、部屋を出た。

おれの向かった場所…

それは、あの丘

「51日間か…長いな…」

タバコに火を点けてから丘の上に一本そびえる樫の木の根元に腰掛けた。

「夕日が綺麗だな…」

「ちょっと…コラソン」

おれの名前を呼ぶ声に焦って、火の点いたタバコが服の中に入った

「ぐわっァ！あっちっ！」

「いやだっ大丈夫！？」

「あっあァ…少し火傷したが…大丈夫だ おれはドジッ子だからな これくらい慣れてる」

「慣れないでよ！危ないんだからっ！」

「ハハハ」

「それにしても…なんでコラソンが、この丘にいるの？願掛けなんて信じないんじゃなかったの？」

「つまりな…ななし お前の恋の果てを見届けようとだな…」

「ふ〜ん」

ななしは、疑うような目付きをしながら、おれの隣に座った。

一つだった影が、二つになる。

沈む夕日に向かって、ななしが両手でハートの形を作った。

「ほらっ！こうしたらハート型の夕日だよ」

おれを見て微笑むその顔に赤身がさす。


「最後まで…付き合ってやるから頑張れよ？」

「うん…」

「一緒に見ていたら…おれの恋も叶ったりしてな」

「コラソンにも…叶えたい恋の相手いるの？」

「おれもいい大人だ…それくらいいるぜ」

「そう…」

2人して肩を並べる 51日間

誰にも邪魔されない51日間


神様さんよ…これで、この願い叶えなきゃ…

おれァは…泣きたくなるぜ

51日間陽が沈むまで…誰より強くななしとの未来を願ったんだ。

ドジッ子のおれの願いでも叶えてくれよな？


51日目

「ねぇコラソン 誰に恋したの？私…応援するよ？」

ななしの手を握り 震えながら口を開く。

「おれの恋の相手は51日目一緒に願掛けしてた…ななしだ」

「なんで先に言うのよ！私が先に言いたかったのに」


って！おれの頬を抓りながら言うなァっ！

痛いだろっ！

「ずっと愛してるぜ！」

「わたしも！」

2015 10,24

※ﾘｸｴｽﾄにより、ｵｻﾅﾅﾌﾞﾙｰの歌詞を元に作成してあります。

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