や み き . ページ21
家でボーッとしてきる時のこと
あれ〜…A遅いなぁ、どないしたんやろ
ちらりと時計に目線を向けると約束の時間から一時間経っている
電話するかぁ…
「もしもし?」
『しぁくん…?』
「家来んの?」
『…やっぱえぇわ』
「なんかあるやろ?家おいで」
うん…、と小さい声で返事をした
なんかあったんか…?
Aが好きなココアを用意して一人ソファーに腰をかけた
『…』
「いらっしゃ…ってどしたん、こっちおいで」
玄関で音がして向かいに行くと目を腫らしたAが立っていた
俺の顔を見るとぶわっと涙が溢れた
取り合えず隣に座らせて落ち着かせる
泣き止んだのを確認するとなるべく優しく、隣に座って話しかける
「なんかあったん?」
『…怖い夢見たん』
「どんな?」
ぽつりぽつり話始める
『志麻くんがな、どっか行ってしまうねん。私のことおいて』
.
『お兄ちゃんもみんなみんな私のこと捨ててどっか行っちゃうの』
.
『追いかけても追いかけても手が届かんへんの』
ぎゅ、と手を繋いで必死に伝えてくる
震えてる肩を見つめる
そんなに心配せんでもみんな居るのになぁ…
「Aのこと置いてかんよ、ずっと一緒やから」
『…ほんと?』
「まだ信じられん?」
ん…、と控えめに頷くA
そっと頭を撫でて、ぎゅぅと抱き締める
とんとん、と背中を優しく叩く
大丈夫、大丈夫と言うように優しく、優しく
「A頑張り屋さんやもんなぁ…」
.
「いっぱい溜めて疲れとるんちゃう?センラさんでも誰でもえぇから話してみよ?」
.
「ずっとみんな隣に居るから、大丈夫大丈夫」
今までで一番優しい声でちゃんと目をあわせて
「Aは一人なんかちゃうよ」
そう微笑むとAが吹っ切れたように泣き出した
上司の愚痴とかアンチとかいっぱい、いーっぱい話してくれた
「そうなんや」
たったそれだけの言葉を聞いただけでも嬉しそうに話を続ける
今まで無理させてたんやな、改めて実感したわ
『やっぱ志麻くんが彼氏で良かった』
「ほんま?嬉しいわ〜」
『ほんま』
腫れてしまった瞼に軽くちゅ、と軽く口をつける
ぐりぐり頭を俺の胸元に押し付けてくる
これからはもっとAのこと見ていかんとな
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桜 - +坂月さん» 返信ありがとうございます!ゆっくりで大丈夫ですよ、次のしませんカレシ、センラーなのでセンラさんの彼氏ヅラ楽しみにしてます!笑 志麻カレシも引き続き楽しみです、リクエストなんですけど甘えたな志麻さん見たいです…できたらで構いませんのでお願いします、 (2018年12月22日 18時) (レス) id: f63c7dafe1 (このIDを非表示/違反報告)
+坂月(プロフ) - まりゅさん» ただいまです!!ありがとうございます〜!とても心強いです...!! (2018年12月22日 13時) (レス) id: 853a0afff7 (このIDを非表示/違反報告)
まりゅ(プロフ) - お帰りなさいですか!?お話読ませていただきました!ひざまくら!!とてもとても良いお話でした。これからも坂月さんのペースで頑張って下さい。ずっと応援してます。 (2018年12月22日 10時) (レス) id: 75325bf9d2 (このIDを非表示/違反報告)
+坂月(プロフ) - 桜さん» 一応ただいまです!笑 心配かけてすみませんでした...! それは嬉しいです、これからも頑張らせて頂きます!! (2018年12月22日 1時) (レス) id: 853a0afff7 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - お帰りなさい?お待ちしておりました!日替わりの方も楽しませていただいてます!無理せずにご自分のペースで頑張ってくださいね (2018年12月22日 1時) (レス) id: f63c7dafe1 (このIDを非表示/違反報告)
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