ヘドロの森のバイトちゃんは今日も天使【坂田銀時】

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「……あ！銀時さん！いらっしゃいませ」

「おー」

「……？回覧板ですか？」

「……や、今日は違ェ」









男が捕まって、1週間。

銀時さんも忙しかったようで、会うのは少しだけ久しぶりだ。







私が先のことも考えずに抱きしめてしまったから、気まずくなるものかと思ったものの、彼はまた来てくれた。





しかしどうにもいつもと様子が違う。

少しだけ、ソワソワしていて落ち着きがない。









「今、忙しい？」

「えっ、いや、全然大丈夫ですけど…」

「花束とか、頼める？」

「……花束、ですか？大丈夫ですよ」









銀時さんは私の目をじっ、と見つめると、ふぅと息を大きく吐いた。









「……赤いバラ、12本で頼みたいんだけど、」

「……、！」









どくん、と胸が鳴る。

赤いバラ、12本。








私は屁怒絽さんほど花に詳しくない。

だけど、その意味は知っている。









「かしこまりました」









(あぁ、私……うまく、笑えているだろうか)









"私と付き合ってください"









銀時さんの愛の言葉を受け取るのは、一体誰なんだろう。









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