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それから数日、あの時の感覚が忘れられなかった。


楽しかった。


一緒に踊れたあの時。


あの時、他にも男性は居たけれど、胸が熱くなったのは岩田さん。


あの時の感覚が忘れられないまま、今日はドラマの打ち合わせ。



マネ「A、今度の仕事さ、岩田さんと出るよ」

『えっ?』

マネ「EXILEがメインのハイアンドローで。
その書類これね」



マネから書類を受け取った私は、すぐにページをめくった。


岩田さんと出るよって言われて、どういう役柄か知りたかった。



(これ……仲間なのかな)

マネ「女性で唯一ガッツリアクションあるから頑張ってね」

『ちょ』

マネ「伊達に300メートルからバンジーとかやってないでしょ?」

『二年前にマネージャーがあなたに変わってから確かにハードになりましたけど』

マネ「バンジーに比べたら楽じゃない?」

『そうじゃない!』



私は嬉しかった。


どんな関係でも、もう一度肩を並べられることが。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



それから楽しみだった仕事はあっという間に当日を迎えた。



ス「ここで、コブラと一緒に……」



クランクインしてから、こうして隣にいることが多い。


そしたら必然と話す機会も増えるわけで。



岩田「ね、猫いる」

『ほんとだ、ちっちゃい……可愛いですね』

岩田「動物好きなの?」

『はい、見てて癒されますよね』

岩田「分かる、その気持ち」

『スマホのフォルダなんて、動物まみれですもん』

岩田「え、見せてよ」



言われた通り、スマホの画像フォルダを見せる。


そこには共演者さんとの写真と動物の写真が沢山ある。


見られて困るものは無いから見せた。



岩田「あ、この猫の画像めっちゃ可愛いね」

『その子、野良猫なんですけどよく行くバー近辺で飼われてて』

岩田「へー……」

『凄く人見知り激しい子ですけど、私懐かれちゃって』

岩田「良いじゃん」

『ラインのアイコンはこの子とのツーショットです』

岩田「えっ、見せてよ!」



実は私たち、連絡先交換してません!!



岩田「めっちゃ可愛い〜……!」

『猫可愛いですよね』

岩田「……うん!
ね、俺も見に行きたいからさ、良かったら一緒に行こうよ」

『いいですよ』

岩田「連絡先交換しない?」

『ぜひ!』



猫好きで良かった!!

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作者名:雪乃 | 作成日時:2023年6月22日 19時

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