その笑顔……２９ ページ30
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本日の梵天食堂の日替わりメニューはカツカレーです。
カツは豚カツとハムカツの二種類を用意して選べるようにしてみました。みんな大好きカレーライスにカツはお好みでどうぞ！のスタイルを取ったワケですが、これが大成功でして……。
「露木ちゃーん、おかわりちょーだい！」
「露木ちゃん、コッチも頼むわ〜」
『はーい！ただいま準備しまーす！』
量に関してはこれでもか！ってくらいに作っておいたのでまだ余裕があるのですが。せめて四木さんが入ってくれる日にやるべきだったと反省してます……。
誰かがカレーは飲み物！なんて比喩を言っていた気がするけれど、この消費スピードはあながち間違いでもないのでは？と思わせるには十分で。
正直、成人男性の食欲を舐めていました。
何度も厨房の中とカウンターを往復するハメになっている私は心の中で固く誓いました。次にカレーなどの汁物を出す時にはカウンターの前にテーブルを設置して各自で取り分けてもらうようにしよう、と。
カレーが汁物に分類されるのかは置いておいて。
「お疲れ」
『……鶴蝶さん！』
途切れることのなかった列が終わりを見せ始め、返却の食器が増えた頃。ほっと一息付いたところで、聞き慣れた声が投げ掛けられる。
鶴蝶さんはいつもであればもう少し早い時間に顔を出すので、今日は来ないのかな、とぼんやり考えていたのでつい、声が弾んでしまったのはどうにか流してもらいたい所存です……。
『お疲れ様です！今日は少し遅めでしたね？』
「あぁ……、少し面倒なことがあってな」
『お仕事のトラブルとかですか？』
「いや、仕事は関係ないんだが……」
いつも通りに世間話を交わしながら、注文を確認してカツカレーの準備をする。カツは私の独断と偏見により二種類乗せです。
カウンターに用意した手作りの福神漬けを差し出しつつ、歯切れの悪い鶴蝶さんの言葉に首を傾げる。
蘭ちゃんさんとりんちゃんさんのことであれば直ぐに名前が出てくるので、今回は無関係みたいです。
「……Aに聞いた方が早いかもな」
『？』
「最近、誰かと親しくなったり、」
「そこまで、な？」
「……早くないか」
鶴蝶さんの背後からさらりと揺れた白く長い髪。
言わずもがな、美人なココちゃんである。私に気が付いて驚く表情すらカワイイですね。
……と言うか、鶴蝶さんとココちゃんが並ぶと美男美女過ぎて直視できないのですが？
取り敢えず、拝んでおきますね。
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瑠璃(プロフ) - 初めまして。とても楽しく読ませていただきました。できれば続編希望します。 (5月18日 22時) (
レス) id: f3335c8e16 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 終わったんか🥺 (2023年3月20日 22時) (レス) @page42 id: eb117a410a (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - にじさーん！！オプチャのサツキです。大分前にコメしたことがあるんですが・・ホントに更新楽しみにしてます！お時間ある時でいいのでいつまでも待ってます！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page42 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
ノア - ほんっとに面白くて最高の作品に出会いました！！続き楽しみです！！ (2023年2月16日 23時) (レス) @page42 id: a500e3a75b (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です大好きです文才が天才すぎます、、良ければお時間ある時に更新お願いします、、完結までついていかせてください、、 (2023年2月11日 17時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2022年7月28日 0時
