その笑顔、100円【梵天】

その笑顔……２１ ページ22

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朝、6時。
アラームがなくても自然と目が覚めてしまい、布団の中でゴロゴロと寝返りをうつ。しかし、完全に目が覚めてしまっていて二度寝は出来そうになく、仕方なく布団から抜け出して伸びを一つ。

なんと本日は、お仕事がお休みです、休日です。
食堂はどうするのかと確認してみれば、いつもヘルプで入ってくれている四木さんが回してくれるらしく。
久々の休みに浮かれた私は四木さんを拝み倒してしまいましたね。

現段階の予定としては、これまでお預けだったウィンドウショッピングをしつつ最近新しくオープンしたらしいカフェに行く。その後は、適当にブラついて帰宅かな、と計画とも呼べないような計画を立てつつ朝食の準備に取り掛かる。

休みの日くらい外食……とも考えたのだけれど、やはり自分で作るのが習慣のようになっていて気が付いたら冷蔵庫を開けてました。



『今日はいつもより豪華にいってみよ〜！』



朝食の定番である味噌汁は外せないよね、パンも良いけれど朝は白米の方が腹持ちが良い気がするし……。
そしてメインのおかずは、と。



『お肉！朝からお肉とか久し振り……コレは贅沢に違いないなぁ〜』



食堂のメニューとしてお肉料理を出す時は、お裾分けしてもらったりはするけれど。普段は朝からお肉なんて食べないので、私の気分は上がる一方です。

豚肉のしょうが焼き、唐揚げ、豚肉となすの味噌炒め、蒸し鶏、甘辛照り焼きチキン……うーん、考えるだけで色々食べたくなるなぁ。



『いっその事、全部作る……？別にね、一食で食べきらなくてもいいワケだし……？ご褒美だって思えば、ねぇ？』



ポソポソと言い訳を並べてみる。

取り敢えず、お肉料理と昨日作ったプリンと温野菜！これで決定です！野菜も食べるし今日はお出掛けなのでカロリーも消費するし大丈夫でしょう！

これ以上考えても埒が明かないと確信した私は、自分の欲望に忠実に、全部作ってしまおうと思います。



『……食べきれないのは確定だから、四木さんの賄いとかにならないかな、ダメかな？？』



包丁で鶏肉、豚肉を切りながらこれから大量生産されるであろう肉料理達を思い浮かべる。

想像するとやっぱり美味しそうだったので全部作ろうと決めた私の判断は間違っていなかった。



『カレーにシチューにビーフシチュー……親子丼とか牛丼とかも食べたい……お腹が空いてて無限に食欲が……』



じゅわじゅわとお肉が焼ける香りに、キュルルとお腹が鳴った。



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