＊【あほの坂田】あほの坂田さんがセクハラしてきます。＊

変態32 ページ34

「じゃあばいばーい！」


いつの間にか日も暮れて、帰らないといけない時間になった。

…もう少し、一緒にいたかったな、なんて。


「あ、A」


急に引き寄せられる。

そのせいで私の心臓が大きく鳴った。


「今日、泊まって行かへん？」


ニヤリと笑うさかたん。

え、嫌な予感しかしないんだけど…

でも、私が名残惜しかったのは事実。

もう少し一緒にいたかったなって思ったのもまた事実。


お母さんに連絡してOKもらえばそれでいいかな。


『お、お母さんに連絡してみる』


「うん！」


その間に、うらたんとまふくんは帰ったようで、次見た時はもういなかった。


“お母さん、今日友達の家に泊まりに行くことになったんだけどいいかな？”


“男の家？”


“ううん、女友達”


「え、俺って女だっけ」


『男って言ったらお母さん色々とうるさいから、からかってくるから』


どれだけうるさいか…

さかたんはきっと想像できないよね。


“うん、OKよ”


“ありがとう！！お母さん好き”


そう送って一方的にスマホの電源を切る。


「中、入ろっか」



私は黙ってうなずいた。

そんな慣れない沈黙の中、さかたんのお腹が鳴る。


「へへ、お腹空いちゃった。夜ご飯にしよ？」


『う、うん…！』


ヘラっと笑うさかたん。

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