Ψ後の晩餐4

第166χ ページ36

───────




『新年！！あけましておめでとうございます！！』

『初笑いは当番組にお任せ！』


さすが正月だな
面白そうな番組が目白押しだフフ

やはり正月はこたつでテレビを観ながら過ごすに限るな


テレビの前のこたつでうつ伏せになり、新聞の番組一覧を見ながらくつろいでいる

ただ1つ……
狭い
原因は隣にいる君だ


｢やっぱりお正月はこたつでテレビを観ながら過ごすに限るねぇ…………｣


やれやれ、君が寝転がりながらテレビが観たいからと僕の隣に入ってきたのが原因だ
狭いぞまったく

しかしそれにしても久しぶりにのんびりした時間だ
両親も初詣に行き家にはAさんと僕の2人

誰にも邪魔されない空間──……
正月……
素晴らしい……


まぁAさんはいるが、別に今更なんとも思わない

今は大半を僕の家で過ごしているし、最初は大きくて邪魔だと思ったオブジェが、しばらくある内に当たり前になる
それと同じようなものだ

今は逆にAさんがここにいないと親が心配する
慣れは怖い


そんな事を考えながらサイコキネシスでアイスや急須を持ってきて、目の前に置いた


｢わーい私の分も！ありがとう！｣


お茶を片手にアイスを頬張る

至福。
これぞまさに至福の時間だな


｢至福…………｣


さっきから言ってること被ってるんじゃない


『さぁ続いて正月に相応しい豪華なゲスト！スペシャルゲストの六神通さんです！！』

｢あ、六神通さん出てるー｣


おっと嫌いな芸能人が出てきたからチャンネル替えるか
さてと何を観ようか……

新聞を改めて見てまた悩む

やはり正月はバラエティが多いな


リモコンを取り、チャンネルを替えた


｢あれ、替えちゃうの？……あ！ラッキーモンキーだ！｣


定番の1発ギャグ、これにはさすがの僕も思わず頬が緩む


｢あれ、今回の町歩き、この町じゃん！！｣
？！僕の住んでる町じゃないか！！


『んじゃ町の人に話でも聞いてみましょうかね〜』

『こんにちは〜何されてるんですか〜？』

『あら？テレビ？』


｢お父さんお母さん！！｣
両親！！


『わ！すごい！この番組いつも観てますよ！！』

『ぶらぶらうっきっきーってやつですよね？！ね？！』


止めろみっともない！！
1発ギャグをやるんじゃない！


｢わぁ……｣


Aさんも引いてるじゃないか！

第167χ→←第165χ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す