気まぐれ少女の怪談物語 (ページ37)

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隠れんぼ 7 ページ37

もらった情報から何か見つけられるかもしれない。
ほんと、面倒なことに巻き込まれたな。
絶対に緑間には何か請求してやる。
そしてバカな人形隠れんぼをした奴らにも。
人間ってやること面白過ぎ。いつか死.ぬよ。
私はその場で資料を広げた。

貴『とある一家が引っ越してから、この家には呪いの類が現れるようになったのか…』

資料によれば、その一家が引っ越した後にやってきた一家は奇妙な物音や不気味な笑い声を聞いたり、自宅内で事故に遭ったりと変なことが起こるようになったみたい。
引っ越してきた家族は特に恨まれるようなことはしてないみたい。
引っ越す前の一家は父、母、娘の三人家族。
普通のサラリーマンと専業主婦と5歳の娘。
…まさかと思うけど、

貴『娘が人形隠れんぼした？』

もしかしたら人形が一つ見つけられないまま放置され、そのまま引っ越したかもしれない。
探してもらえない淋しさから、恨みに変わってしまったのかもしれない。

貴『…チッ』

雑に資料を茶封筒の中入れて、ひとまず子ども部屋だったであろう部屋に行ってみた。

資料には2階の1番奥と記載されてある。
入ってみれば、かなり危険な空気が漂っていた。

？【もーいいかーい？】

突然幼い少女の声が部屋に響いた。

？【まーだだよー。クスクスクスクス…】

きっとこれは、例の一家の娘が人形隠れんぼをしてた時の声だろう。
こんなところで聞く少女の笑い声は、なんとも奇妙だ。
子どものやることなんてまるでわからん。
まあ、人間のやることさえわからんが。
ここで女の子は「鬼」として待っていたとするなら、ここには人形はない。
子ども部屋を出て別の、隣の部屋に入ってみた。

？【ネコさんみーけっ！あとはどこかな～？クスクスクスクス…】

隣の部屋は入った途端にまた女の子の声がした。
こんなオンボロの家で聞く少女の笑い声って、ホラーの何物でもないよな。
まあ、実際のところホラーなんだけど。
流暢に構えていると…

ガタンッ！

天井の一部が抜け落ち、そこから血まみれの猫のぬいぐるみが落ちてきた。
片腕が引き千切られそこから綿が出ている。
その綿が真っ赤に染められ不気味だ。
ここでは猫のぬいぐるみ…

？【あーかくれんぼはたのしいな～♪キャハハハ～！】

廊下から楽しそうな女の子の笑う声がした。
うん、やっぱホラーだわ。
これ、火神や緑間は絶叫してただろうな。