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ラジオ 13 ページ15

多分、怨みが大きいはずなのに、顔合わせと逮捕を希望してきたから、それを鵜呑みにしてしまった。
逮捕を希望なんて嘘で、顔合わせと同時に呪い殺.す気満々だったのだろう。


火【…どうして、そう思うの?】


貴『優秀な情報屋からもらった情報で知ったんですけど。春子さんが死んだあの日、本当は藤木さんが死ぬはずだった…いや、春子さんが藤木真那さんを殺.すはずだった…』


火【っ!】


そこまで言えば春子さんはひどく動揺した。



情報屋から得た情報、茶封筒の中身には伊藤春子さんのことについて書かれた資料が入っていた。
春子さんは藤木真那さんに彼氏を取られ、恨みから殺害を決めたそうだ。
信じていた親友の裏切りは、さぞかし強い憎しみへと生まれ変わっただろう。


そして、いざ決行の日、自分のマンションの部屋に藤木真那さんを呼び出した。
実行に至ったが、揉み合いとなり逆に藤木真那さんが伊藤春子さんを殺害してしまった…。



その後は、藤木真那さんが強盗の仕業に見せかけるようにいろいろやったわけで…。
彼氏取られた上、逆に殺されて恨みが強くなったのだろう。
それで近くにあったラジオに取り憑いき、藤木真那さんに復讐する日を待っていたんだろう。


貴『春子さん、火神の身体使って殺人なんてしたら火神の人生めちゃくちゃになる。あなたの勝手な行動でこれ以上誰かを巻き込むってなら、私はそれ相当の覚悟で、無理矢理にでもあなたを成仏します』


火【させない…させないわ!】


と、春子さんは両手で私の首を絞めてきた。
春子さんって言っても火神の身体なので、かなり大きな力で首を絞めてきている。


貴『ぐっ…』


ヤバイ…このままじゃ私死ぬ…。
こんなところで死ぬわけにはいかない。
想定内とはいえ、早くなんとかしないと…。


黒「Aさん!」


意識を失いかけた時にガラッと扉の開く音がして、黒子の大きな声が聞こえた。
それと同時に首を絞める力が弱まった。


貴『ゴホッ!ゴホッ!ゴホッ…』


黒「大丈夫ですか?」


貴『ああ、大丈夫だ』


顔を歪め絞められていた首に触れる。
黒子は私の背中を摩ってくれた。


火【ま…な…】


パッと顔を上げると扉のところに、藤木真那さんが立っていた。


火【アンタ、よく私の前にいれるわね…】


藤「違うの春子!聞いて!私春子を刺したあの日からずっと自分を責めた。怖くて強盗の仕業に見せかけたけど本当は殺.す気なかった!」

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サイガ(プロフ) - むっくんさん» ありがとうございます!頑張って更新しますね! (2017年7月15日 8時) (レス) id: 19e5edb018 (このIDを非表示/違反報告)
むっくん - とても面白いです。更新待ってます (2017年7月15日 2時) (レス) id: 3bcc7811a2 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - ピー・マン(`^´)キリッさん» (`_´)ゞ (2015年6月21日 17時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)
ピー・マン(`^´)キリッ - d=(^o^)グッッ (2015年6月21日 17時) (レス) id: 247ae801c7 (このIDを非表示/違反報告)
サイガ(プロフ) - 綾乃さん» ありがとうございます!こちらも頑張って更新します! (2014年8月24日 14時) (レス) id: 68af667ea3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サイガ | 作成日時:2014年8月6日 19時

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