３３ 動き出す時間 ページ33
「本格的な打ち合わせ前に再確認しときたい。
リーダーの代役の事。
何処までできんの？」
メンバー４人と智の代役とマネージャー陣とで話し合いの席を設けた。
「王自ら鍛えてあげておりますので、ある程度のトレースはほぼ完璧かと思います。
唯…振りを作るなど１からの作業は無理でしょう。
あれは感性の物ですから。
そこまではトレース不可能です」
「基本ベースが違いますからね」
「王自ら選んだ者ですが、王本人ではございませんので……」
「王は別格です。
並ぶ者などございません」
マネージャー達から伝えられる予想通りの答え。
「ソロ曲の振り付けは勿論、５人の曲幾つか毎回頼んでるけど…今回は無理そうだな」
「そうだな。
５人のは誰かに頼むとして……問題は智くんのソロは誰かに依頼するだけしてギリギリまで待つしかないんじゃないか？」
「だよな……」
「大ちゃん、ライブに連れて来たら？
眠ったままでも。
ほら、ニノや松潤だって俺らの歌聞いて思い出したじゃん。
大ちゃんも歌聞いたら起きるかもしんない」
「「…………」」
雅紀の言葉に全員、絶句した。
「……有りだね」
「皆の歌は神の支配を跳ね返したんだ。
智だって起きてくれるかも」
和也も同意し潤も皆に自分に言い聞かせるように呟く。
「ね、翔さん。
やる価値はあるよね」
「そうだな。
智くん自身が信じて試した事だ。
本人に効かないって事はないだろう」
止まっていた思考と時間が動き出した。
動き出せば何時も通りの忙しくも穏やかな時間が流れ出す。
夜は地底で過ごす事は変わりないが……
「翔さん、あのさ」
「なんだ？」
「ダンスメドレーの時の衣装なんだけど。
Monsterと誰も知らない入れたじゃん。
でさ、黒の妖魔っぽいのにしたいなって思うんだけど……妖魔の正式な服とかってあるの？」
「着想はいいと思うけど…今時の妖魔も結構、流行りに乗るからな。
正式な貴族の衣装って事だろ？」
「まぁ…うん、そうかな」
雅紀の言葉を聞いて、ならばと俄然ヤル気を出した潤だが、これに限っては恐る恐る翔に尋ねた。
「なら闇の国に行った時に生粋の古き妖魔たちに見せて貰えばいい。
なんなら妖鬼に作らせてもいいよ。
最上級の衣装を作ってくれる筈だ。
細工は勿論、衣装だって作れるからな」
「そんなの頼んでもいいの？」
「妖魔の王の衣装だよ？
喜んで作るさ。
松潤が直接頼みにくいなら智くんのマネに頼むのも有りだ」
そう力強く言った。
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蒼羽(プロフ) - みみさん» コメントありがとうございます。妖艶な王様さとさん楽しんでいただけてよかったです。私が書くとほわほわしてしまうので。格好良いさとさん目指しているんですけどね。そう言いつつ格好良いからは少しズレてますが……完読ありがとうございました！ (2021年10月18日 13時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - 完結お疲れさまでした！面白かったです。妖艶な王を想像するのが楽しかったです！ (2021年10月18日 7時) (レス) @page47 id: 6d225d7753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年9月28日 2時
