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side 翔
よかった……
何か水音がしたと思った瞬間、目の前で智が海に飛び込むのがみえた。
止める間もなかった。
なんで？
そう思って回りを見ると五郎くんがいなかった。
あの水音は五郎くんが落ちた？
そして躊躇なく智は飛び込んだ。
見つけた五郎くんを引き上げたけど呼吸がおかしい。
水を飲んだか？
取り敢えず気道を確保し、胸部圧迫を試みる。
全員を引き上げた雅兄と替わる。
胸部圧迫は結構、力と体力を使うから雅兄に任せるのがいい。
潤兄は躊躇いもなく人工呼吸した。
そして吐き出された水。
それによって咳き込む五郎くん。
水を全部吐き出せたら大丈夫。
ほっと皆で肩の力を抜いた。
「ごめん、ごめんな、ゴロ！
怖い思いさせて……ごめん。
ちゃんと助けられなくて…ごめん！」
智が五郎くんにしがみついて泣き出した。
謝る事……何もないだろ。
これは事故なのに。
いつもは穏やかな筈なのに時々、気紛れに襲う大波。
たまたま魚がヒットしててバランスを取り切れなかった五郎くんが落ちただけ。
智が謝る事なんてないのに。
涙をぽろぽろ流して泣く。
ほら、五郎くんの方がびっくりしてるよ。
そんな五郎くんに潤兄が何か囁く。
すると五郎くんは恐る恐る……だけどしっかりと智を抱き締めた。
ああ……そういう事ね。
大丈夫だ……と智を安心させるために五郎くんに智をハグさせたんだ。
粋な事するね、潤兄。
船が漁港に着くと潤兄と雅兄は電話をし出した。
何処と何処に電話してるんだ？
ほぼ同時に電話を切って雅兄が俺たちを見る。
「和兄に迎えに来てもらうから翔は二郎くんと三郎くんと一緒に待ってて乗って帰っといて」
「えっ、雅兄たちは？」
「俺と潤兄は智と五郎くんを病院に連れて行って来るから。
病院にぞろぞろ行けないし、今１番不安になってる四郎くんを落ち着けてあげてよ、お兄ちゃんたち」
そう笑って雅兄は二郎くんと三郎くんの頭をがしがしと撫でる。
「和兄にも安全運転でおいでって言ってるけど……
それも落ち着けといてよ、翔」
プレッシャー……。
そんな説明を受けてる間に念のため持って来てた服に着替えた潤兄が
「雅紀、行くぞ」
「らじゃー。
あ、俺が運転するからね」
「ああ、頼む」
珍しく潤兄が素直に雅兄に頼んだ。
そうだよな。
潤兄も海に入ったんだ……２人を助けるために。
疲れてるよな。
兄たちの車を見送り不安気な２人の肩を抱き寄せる。
「大丈夫だよ。
念のためだから」
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蒼羽(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。本当に内容は考えてないです。彼らが勝手に動くんで、それを文章にしてるだけなんです。なのでこの先はどうなるか私もわかりません。他のお話はオチとイベント幾つかは考えて書き出してたんですが…今回は全くなしです。 (2021年7月8日 21時) (
レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます(*＾▽＾*)海に落ちてもイチくんは本人ケロっとしてそうだなぁとか海に落ちたゴロくん大丈夫かなぁ??とか五十嵐兄弟もしっかり者の潤兄を中心に動いてるから潤兄が風邪とかでダウンしたらどう動くのかな？とか想像しながら読んでます☆彡 (2021年7月8日 9時) (レス) id: f4ca038df0 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - butazch715413さん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて幸いです！書いてる私も楽しいので…お話の方は彼らの動くに任せているので私自身どうなるかわかってませんけど…これからも楽しんでいただけるよう、彼らに付いて行きたいと思います。これからもよろしくお願いします。 (2021年7月7日 19時) (レス) id: f9ecf164e6 (このIDを非表示/違反報告)
butazch715413(プロフ) - もぅ大好きです、このお話は、特に大好きで、更新 楽しみにしてまっす＼(_ _) (2021年7月7日 8時) (レス) id: 1ffa2632ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2021年6月24日 1時
