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side 雅紀
腕の中で無邪気に眠る智を見て自分の顔が綻ぶのを感じる。
最近は別々が多いもんな。
時々うちにお持ち帰りしているけど。
気にはなるが今は潤たちが同居しているから見に行けない。
特に夜中に電話が鳴る事はないから大丈夫なんだろう。
出会った頃からこうして抱き締めて寝かせた。
１人で寝かせると悪夢に魘されるか静かに泣くかのどちらかだったから。
……今は幸せか？
探し求めたモノが側にいて。
そっと手触りのよい髪を撫でているとすりすりとすり寄って来る。
だからそっと抱き寄せてやると無意識なのにしっかりと細い腕が俺の背中に回った。
無意識に甘える仕草をするのが可愛いやら子憎たらしいやらで、ぎゅ〜っと抱き締めてやる。
するともそもそと腕の中で智が動き出した。
彼なりに一生懸命なんだろうけど一回り以上小さな体での抵抗は可愛いだけで旋毛に口付けながら、余計に力を入れて抱き潰す。
「ギ、ギブ……潰れる〜」
小さな声で訴えるけど聞こえない振りをして力を込め続けていると背中をペシペシ叩き出した。
うっすらと開いた目は涙目でうるうるしてて可愛いだけだ。
文句言いたげな唇に食い付いてやる。
背中を叩く手がペシペシからとんとんに変わる。
知ったこっちゃないと片手は智の頭を固定して、もう片方は智の背中を撫でてやる。
途端に体がぴくぴく可愛く跳ねる。
「…ん……んん〜」
とうとう、とんとんからどんどんに変わって流石に痛い。
降参とばかりに唇を離し腕を解く。
「ふはぁ〜、死ぬってばっ！」
「死んでないだろ」
「雅紀さん、力強いの自覚してる？
俺、お疲れさんなんだけど」
「そうだな。
頑張り過ぎんなよ」
「今んとこ大丈夫」
「今夜はとろとろに甘やかしてやるよ」
「……それはそれで嫌かも。
俺、寝たい」
可愛くない事を言う。
でも尖った唇は可愛いんだけどな。
２０年以上ずっと見続けて来た。
出会った時はぼろぼろで何の感情もなかった。
高校をリタイヤした俺に預けられた子ども。
上の人間が言うには大人の男たちが少し？怖いらしいら、まだ大人とは言えない俺に預けるのがいいだろうと思ったからだそうだ。
自分の事も真面にできないイキがってるだけのガキが子どもの世話なんて真面にできる訳もないのに。
それでも俺なんかよりもキツい仕事させられてた正真正銘の子ども。
でも子どもらしい表情１つ浮かべず小遣い程度の金を大事そうに握り締めていた。
３つに分けて……
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蒼羽(プロフ) - 夏樹さん» ありがとうございます。ちょっと寄り道してましたが、続き始まりました？ので、これから後半に向けて頑張ります。応援ありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2021年1月24日 22時) (
レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
夏樹 - 楽しみにしながら、小説の続きが読みたいです。 (2021年1月24日 22時) (携帯から) (レス) id: f3c5bb2111 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます。面白いそう言っていただけて嬉しいです。頑張りますので、よろしくお願いします。 (2021年1月17日 11時) (レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 小説面白いです更新待ってます (2021年1月16日 23時) (レス) id: c3d8a6651c (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - 明さん、コメントありがとうございます。毎日２話が限界で申し訳ないです。時々滞りますが……寝落ちして更新しそびれる……なんて事もありますが。できる限り頑張りますので、これからもよろしくお願いします。 (2021年1月12日 21時) (レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年12月29日 16時
