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side 潤
智さんがいつ帰って来ても直ぐに食べられるようにしたいから帰る時間を知っておきたかった。
「その日によって違うんですけど。
早いと１時頃、遅いと５時以降ですかね」
「そんな時間まで働くんですか？」
「まぁ、この人も色々あるんですよ。
ナンバー１ですしね」
「お喋り」
「えっ、あ、すみません」
智さんに一言言われて慌てる彼は20才くらいだろうか？
この若さでこんな世界に入って来るんだ。
「じゃ、行ってきます」
２人で手を振って出て行く。
若干チャラいけど好青年な感じがするのに。
何があってこんな所にいるんだろう。
ドアの外まで見送りエレベーターに乗ったのを確認して中に入って鍵を閉める。
「和、今度は俺たちの夕飯の準備しようか」
「うん」
和は少し不安気な顔をしていたが声をかけると笑顔で答えてくれた。
よくできた弟だよ。
話通りなら夕食は和と２人になる。
今まで通りなんだけど部屋が広い。
前の家の倍近い広さがあるからか落ち着かない。
和も同じみたいで２人でそわそわしていた。
「なんか広くて綺麗なホテルみたいで落ち着かないね」
「確かに」
２人で声をあげて笑った。
ここ最近、あいつらが会社に電話をかけて来たり数日前とうとう会社に乗り込んできたり。
仕事が捗らず無償残業ばかりだった。
精神的に疲れて帰って和とゆっくり話す時間もなかった。
結局、会社はクビになってそれを和に言うに言えず途方に暮れてたらこんな事になって。
久し振りに一緒に食事の準備をしながら思う。
家の事をほぼ何もしない母親に代わり自分でするようになって和が生まれてからは和のために張り切った。
和のためなら一切の家事は全く苦痛ではいし楽しくもあった。
俺の作った料理を美味しそうに食べるのも遊んでとせがむのも一緒にねんねしてと甘えるのも全部可愛くて俺のヤル気を駆り立てた。
和の笑顔が俺の支えだった。
幼い和にして来た事を今、大人の智さんにするってのも可笑しな話で、和が腑に落ちないのもわかる。
和は甘える代わりにお手伝いをしてくれた。
小さいながらに一生懸命な姿がどうしようもなく可愛かった。
それが今では無駄なく旨く料理も作れるようになり他の家事もそつなくこなすようになった。
「兄さん、同じの作って足せばいいよね」
「そうだな。
あんなに少食だとは思わなかった。
和の方が食べるな」
「俺の量で配膳したのに食べる前に無理って言われるなんて思わなかった」
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蒼羽(プロフ) - 夏樹さん» ありがとうございます。ちょっと寄り道してましたが、続き始まりました？ので、これから後半に向けて頑張ります。応援ありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2021年1月24日 22時) (
レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
夏樹 - 楽しみにしながら、小説の続きが読みたいです。 (2021年1月24日 22時) (携帯から) (レス) id: f3c5bb2111 (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます。面白いそう言っていただけて嬉しいです。頑張りますので、よろしくお願いします。 (2021年1月17日 11時) (レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
猫 - 小説面白いです更新待ってます (2021年1月16日 23時) (レス) id: c3d8a6651c (このIDを非表示/違反報告)
蒼羽(プロフ) - 明さん、コメントありがとうございます。毎日２話が限界で申し訳ないです。時々滞りますが……寝落ちして更新しそびれる……なんて事もありますが。できる限り頑張りますので、これからもよろしくお願いします。 (2021年1月12日 21時) (レス) id: 878a08305b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼羽
| 作成日時：2020年12月29日 16時
