16話 買言葉(+宣伝) ページ26
「確かになぁ…昔からそんなおもちゃで遊んでいたのは見たことがあるが……」
「そんな危ねェもん持たせられるわけねェだろ」
「む…なんかそう言われるとムカつくな…」
総悟は持たせるべきだと決意した目をギラつかせているが、どうも2人は乗り気ではない。
しかし武器や戦闘において女扱いを受けるのはなんだか気に食わない。
「銃を使うという事は同じ武器を持つ奴を相手にするんだぞ。危ねェだろ」
「やってもないのに決めつけられるのは嫌!」
懐からさっきのオモチャを出して一瞬合わせた照準で引き金を引いた。
渇いた音を立てて弾が飛ぶ。
それは額に見事命中した。
「副長のバーカバーカ!今の本当の銃だったら死んでるんだからね!」
「おィイイ!なに危ねぇことしてんだよォォオオ!」
「チッ…死ねよ土方コノヤロー」
「死なないからね!?ゴム弾じゃ死なないからね!?」
「まぁまぁ、そんなカリカリするな。とにかく、腕前は確かに総悟の言う通りなのかもしれんな」
近藤さんもいつになく真剣な表情になる。少し考えてから口が開かれた。
「そうだな…できるだけ危ない事はさせたくないんだが……逆にAちゃんに火がついたみたいだし……
やはり狭い建物で相手かブツを持っている可能性も考えるとある方がいいかもしれんな」
「いや、でも、これでなにかあったら…」
「私、武器の扱いくらいスーパーウルトライージーモードだし」
「Aは一回黙れ」
ブスっとしているとか隣の総悟から「ブッサイクな面でィ」と馬鹿にされたからとりあえず一発殴っておいた。
「すぐにとは言いやせんが…試験をやってみてはどうですかィ?」
「うむ。他の隊士たちにもしっかりと見てもらった上で決めるか」
「近藤さんが言うなら仕方ねェ。言っておくが、贔屓はしねェからな」
「もちろん、厳しく審査してもらって構わないから」
完全に売り言葉に買い言葉。
総悟の言い出したことなのに、すごいやる気で銃を使う試験をさせられることになりました。
−・−・−・−・−・−
紹介文の所にも載せましたが……
↓新作のお知らせです↓
どんな沖田総悟が好きなんだ【日替り】
まだ話数は少ないですがお楽しみ頂けると幸いです。リク&コメ&評価お待ちしております
80人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:冬織 | 作成日時:2018年1月27日 18時