検索窓
今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:25,013 hit

10話 公務執行妨害 ページ11

「公務執行妨害で逮捕でさァ」



「…………は?」



旦那がこんな反応をするのも無理はない。極めて理不尽な逮捕だ。

だって、私が無理だと言っただけなのだから。



「だって旦那ァうちの部下の気分害したじゃないですかィ。この後の仕事に支障が出たらどうするんでィ」



「いくらなんでも理不尽すぎない?」



「これは大問題ですぜ。Aに体調を崩されようもんなら午後のデスクワーク誰がやるんですかィ?」



「自分でやれよ」




私のツッコミにありえないと言いたげな目が向けられる。


こいつの始末書やらなんやらはかなり溜まっているはずだ。思い出すだけで嫌になる。私にだって仕事はあるのだ。



「俺は成長期だぜ?大きい男になる為に睡眠が必要でィ。Aもその方が嬉しいだろィ?」




「はいはい、アンタはもう充分真っ黒なドSに成長したから安心して起きてて。そんで仕事して。中身の大きい男になってくれたら私は嬉しいよ」



「面白くねェな」




そう言って旦那の腕から手錠を外す。



「やけに素直だね」



「気分」



私たちは立ち上がる。


隣ではまだ甘ったるそうなうどんに食らいついていたが、思いの外長居してしまっていたせいでそろそろ帰らなければ副長にドヤされそうだ。



それにこれ以上近くにいると本当に気分が悪くなりそう。




「それでは、私たちはそろそろお暇しますね。今日は楽しかったです!これからもよろしくお願いしますね」



一礼をして席を離れた。




「こちらこそ〜」




タルそうな声は小豆のお陰か、少し弾んでいる。


まだ喜んでるの?あの人。子供か。




「ここはAの奢りで」



「ここってゆーかいつも私が払ってると思うんだけど?」



「財布忘れてきやした」




ポケットの裏地を見せて持っていないことをアピールする。


どうせ隊服のジャケットの裏ポケットにでも入っているのだろうが、いちいち指摘するのも面倒で、その場は私が払ってしまった。


まぁ言ってしまえば私の方が年上だし。一つだけだけど。…あれ?デジャブ



また暖簾をくぐり、今度は店をあとにした。





「アンタの尻ポケットの膨らみ、ケータイと財布だろ」



「バレたか」




−・−・−・−・−・−・−

昨日は更新できずすみません;;

11話 俺は思うvol.1→←9話 犬のエサver.2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
80人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:冬織 | 作成日時:2018年1月27日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。