となりの相楽さん【銀魂】

その５ ページ19

プププ、と含み笑いを浮かべるAにだんだん腹が立ってくる土方。やがてそのこめかみからは青筋が見え始めた。


「今のは依頼人に教えてもらった言葉でござる。

あれは確か……恋のキューピッドになってほしいと言っていたハムでござったな」


土方「なんでハムが恋のキューピッド頼むんだよ」


「ハムはハムでも日焼けしたハム系のギャルだったでござるよ。」


土方「オイ、誰か代わってくれ。コイツ話になんねェわ」


「いや、ギャル系のハムだったか？」と真剣に悩み始めるAを他所にマジックミラーがある場所に向かって声を上げる土方。


すると土方の声が聞こえたのか、扉が開くと二人の隊士と一人の上官らしき男が入ってきた。


するとまだ若くして顎髭をたくわえ、貫禄のあった男はAの方へ向かうと、座っていた彼の目線になる様に軽く腰を曲げた。



――マズい、何かのせいで上の者を怒らせてしまったか。


流石のAもヤバいと思ったのか、怒鳴られる覚悟を決めた。



だが、真選組局長、またの名を近藤勲という者は相楽と視線を合わせると……



？「相楽A君と言ったか…




…カツ丼食うか？」


「え、よろしいのでござるか」


土方「近藤さんんんんん！！？」



…先程彼の身の上話を聞いたせいか、その瞳からは一粒の涙が溢れていた。

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