恋は散る ( ドラマ沿い ) ページ7
『わざわざ送って頂いてありがとうございました』
「…ああ」
それから市橋さ、…市橋くんに色々な場所に連れ回されて気付けば空も明るくなっていた。
明日も学校なのに。
…いや、もう今日か。
ヘルメットを付けたままの市橋くんに『それじゃあ』と別れを告げようとした時「Aちゃん？」と私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
声でその正体が分かった時、私の密かな恋心はあっという間に散ってしまった。
『…え、あ、人違いじゃ、ないですかね』
「どっからどう見てもいやAちゃんでしょ。何、朝帰り？」
一か八かの賭けもあっけなく流されてしまって、終わりだ、これで本当に終わりだ。
これから学校に行ったらきっと私と市橋くんが朝帰りなんて噂が流れて、たくさんの人に囲まれることだろう。
「市橋のどこがいいの？」とか言われるんだろう。
そして一部の人からは感謝されるはず。
これで矢波高が凡下高に喧嘩を売ることもなくなると、そう思われて。
『っあの、増渕くん』
「…増渕、」
『え、？』
「、！市橋…」
今までずっと黙っていた市橋くんが増渕くんの名前をいつもより何倍も低い声で呟くと、ゆっくりとヘルメットを外した。
増渕くんはきっと市橋くんだってことに気付いていなかったから目を見開いて驚いている。
終わった、今度こそ本当に。
「お前昨日のやつじゃん、昨日言ってたやつの友達？」
『いやいや俺言ってない言ってない』
なに昨日のやつって、この二人って知り合いか何か？
いやでも増渕くんの焦り様からしてそれはないだろうけど。
何だろうさっきまでの市橋くんと、全然違う。別人みたいに。
「後ろ、乗れ。ちょっと遊び行こうぜ」
「…が、学校、あるし」
なに、一体何が起きてんの。
市橋くんはバイクから立ち上がるとスマホを取り出してどこかに電話を掛けた。
「今から俺が引いたガチャ連れて行くわ」
「、っ」
「…何してんだよ」
増渕くんのネクタイを引っ張って連れていこうとする市橋くんに、増渕くんが抵抗した。
どうしよう何とかしないと。
でも何とかってどうするの？きっと私にそんな力はない。
市橋くんに告白されたからってこの場を丸く収めれる力なんて。
でも増渕くんのこと、助けなきゃ。
助けられるのは、私しかいない。
「どうした？何ビビってんだよ」
「…」
「遊び行くぞ」
「っ…」
「ああ？なんだよその目」
「いや、いやいや…すみません」
「乗れっつってんだろ！…早くしろ」
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もくもく(プロフ) - はぁぁぁ、、だいすきです。。。市橋くん、、 (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 素晴らしい小説なんですけど、夢主を見ていくとだんだんトビオの事人として好きで恋愛対象ではないと思ってしまいますねこの回は (2019年1月22日 2時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 優羽さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！（；_；）続編に移行することになりましたので是非ご覧下さい！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - あかねこっこさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）今日４話放送ですね！また更新するのでぜひ楽しみにして頂ければ！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - 初めまして。更新されると毎日読んでます。続きが読みたいです。更新待ってます。 (2017年8月7日 11時) (レス) id: e3622875d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2017年7月24日 0時
