彼とやってきたのは ページ6
『ここ、…』
「…」
『凄く、綺麗ですね』
「…ああ」
もしホテルなんかに連れてこられたら隙をついて逃げ出すつもりだった。
まあそれも相手が市橋さんじゃどうなっていたことだろう。そんなに上手く成功していた自信もない。
でもそんな心配も必要なかったようで、
ヘルメットを取った瞬間の景色は一面に広がる海と、真っ白な砂浜だった。
市橋さんは砂浜に座り込むとぼーっと海を見つめた。
私もその隣に腰を下ろす。
『でも意外ですね、市橋さんもこういう所くるなんて』
「…別にいつもいるわけじゃねえよ」
『そうですか』
「Aのこと、連れてきたかった」
『え、』
「…？なんだ」
『…知ってるんですね私の名前』
ずっと「おい」だとか「お前」としか呼ばれていなかったから、きっと私の名前知らないのかなって思っていた。
普通だったら告白する相手の名前を知らないなんてありえないけど、相手が市橋さんなら無きにしもあらずな気がする。
『…あの、市橋さん』
「呼び捨てでいい」
『え、いや…さすがにそれは』
私がそう言うと横目で睨まれた。
「呼び捨てで呼べ」とそういうことだろうか。
『っじ、じゃあ…市橋くん、で』
「…」
少し気に入らなさそうだったけれど私から目をそらしてまた海を見つめたから、きっと納得したんだろう。
つい先日告白されてまだ付き合ってさえいないし、その相手があの市橋哲人だったらそう簡単に呼び捨てなんて出来るはずがない。
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もくもく(プロフ) - はぁぁぁ、、だいすきです。。。市橋くん、、 (2019年6月25日 19時) (
レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
狛犬のリサ(プロフ) - 素晴らしい小説なんですけど、夢主を見ていくとだんだんトビオの事人として好きで恋愛対象ではないと思ってしまいますねこの回は (2019年1月22日 2時) (レス) id: 3d96b1b6a9 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - 優羽さん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいです！（；_；）続編に移行することになりましたので是非ご覧下さい！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐伯(プロフ) - あかねこっこさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（；_；）今日４話放送ですね！また更新するのでぜひ楽しみにして頂ければ！！ (2017年8月8日 18時) (レス) id: b9ebf906a3 (このIDを非表示/違反報告)
優羽(プロフ) - 初めまして。更新されると毎日読んでます。続きが読みたいです。更新待ってます。 (2017年8月7日 11時) (レス) id: e3622875d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯
| 作成日時：2017年7月24日 0時
