迎えた最終日。 ページ47
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目黒 side
遂にこの日が来てしまった。
向かいの席で、ダンボールに荷物を詰めている名前さんを見つめる。
名前「…何、ずっとこっち見て。」
名前さんに気付かれているにも関わらず、見つめ続けていたみたいだ。
僕は慌てて首を振って、目の前のパソコンの画面を見つめる。
名前さんはくすくす笑いながら、再び荷造りの手を再開させた。
中井戸「名前ちゃんの昇進は嬉しいけど、寂しくなるなあ。」
毛利「本当ですよ…。名前さん、これからもランチとか一緒に行ってくださいね？」
名前さんの席に歩み寄って、寂しさを口にする中井戸さんとひかるちゃん。
こうやって隠さずに言葉にできる二人が、本当に羨ましい。
名前「中井戸さんは無理しないように。ひかるちゃん、またランチ行こうね。いつでも連絡して。」
ひかるちゃんは飛び跳ねるように喜んで、「毎日連絡しちゃう！」と言っている。
良いな、僕だって毎日連絡なんてできないのに。
っていうか、ほとんどプライベートでは連絡したことない。
中井戸「名前ちゃん、今日の夜空いてない？俺とデートせえへん？」
中井戸さんの言葉に思わず勢いよく顔を上げた。
するとばっちり中井戸さんと目が合う。
……こっちを見て、ドヤ顔しないでください。
それはそうと。
名前さん、なんて答えるの…？
名前「すみません、今日はちょっと予定があって…。」
中井戸「そうなん？残念やな。ま、働く場所が違っても、俺らはずっと仲間や。いつでも会おうな。」
毛利「中井戸さん！そのときは絶対に私にも声掛けてくださいね！」
中井戸「当たり前やろ、一緒に飲みに行こうなー。」
毛利「ねー。」
楽しそうに会話を続ける中井戸さんとひかるちゃんを笑って眺める名前さん。
そんな名前さんをここから見るのも、今日で最後なんだな…。
運が良く、今日は事件が起こることなく、穏やかに1日が過ぎていった。
刑事課全員から、と係長から手渡された大きな花束を嬉しそうに抱えた名前さんは、ゆっくりと部屋を出ていく。
僕はその後ろ姿を、パソコンの電源を切りながら見送ったんだ。
そのとき、僕の肩に大きな手が置かれた。
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咲笑(プロフ) - 結と名乗る者（id: 361e8a8309）のコメントは、すべて削除致しました。感想と呼べるものではないコメントをいくつも一方的に残す行為は、悪質であり、異常としか言いようがありません。今後は私の作品の閲覧及びコメントを残す行為はおやめください。 (2023年4月22日 7時) (
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作者名：咲笑 | 作成日時：2020年3月27日 20時
