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Five ページ5

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地下街という命の取り合いが多い所で生きてきたせいか、少しの物音で目が覚めるようになっていた

物音の正体は2つの足音で

その足音は少しの会話をした後別々の方向へ歩いていった



俺は布団から抜け出して
外側へ歩いていった足音の方へ






「なにしてんだ」

「!!!......っなんだよ〜驚かさないでよ。ビックリしたじゃん」

「こんな時間に完全装備で外に出るお前が悪い」

「お前って....一応あなたの分隊長なんだけど....」

「知るか」

「.....え〜、、」






ブツブツと俺に聞こえない程度に文句を呟くAはこの時間帯の見張りらしい

隣に腰をかけるとちょうど雲から月が顔を出した





「あ、今日は有明月か〜」

「...なんだ月にも名前があるのか」

「うん、いっぱいあるよ」

「...月は月でいいだろ」

「ロマンがないね〜」

「うるせぇな」




昔、ちっちゃい時におじいちゃんに少し教えてもらったんだよ。ほんとに少しだけど


懐かしそうに笑いながらやけに穏やかな口調で話すこいつを見ていると、
前から感じていた違和感の正体がやっとわかった




「.......お前だけだな」

「え?」

「いつも呑気な話し方をする」




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作者名:深宮 | 作成日時:2020年4月26日 2時

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