悪童様に愛を謳う

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今吉「中学一緒やけど、勉強せんでも模試は常に上位やった」

今吉(あ。この話Aちゃんにしたら喜びそうやな〜)

桜井「今吉さん？なに笑ってるんですか？」

今吉「え？笑っとった？」

桜井「はい」

今吉「すまんすまん無意識や。」

今吉「誠凛のスタイルはパスワークを基本としたチームバスケット。それも相当なハイレベルのな。ハイレベルとは言い換えれば効率がいいっちゅーことや。全員が常にフロアバランスを見て最高の選択をする。が、それが罠や」

桜井「！？」

今吉「花宮は相手の攻撃パターンを全部読みとってボールを奪う。特に五番。彼はほんまにいいPGや。冷静な状況判断と正確なパス。目立たないが誠凛を影で支えてんのは彼や。けどその正確さが逆にかっこうのえじきや」

バチィ

伊月「くそっまただ！」

木吉(確かに花宮は昔からスティールが上手かった。けど、精度がケタ違いに上がってる…！！いったいどうやって！)

スッ

木吉(まさか！！)

A(木吉は気づいたみたいだね)

観客「どうなってんだ！誠凛！さっきから全部取られてるぞ！」

古橋「…」

〜古橋回想〜


山崎「マジかよ！！IQ160！？」

瀬戸「うん。声でかすぎ」

山崎「お前そんなに頭」

瀬戸「いいよ。できが違うよ」

山崎「テメェ！！」

原「でも頭いい奴っていんだねジッサイ」

瀬戸「なに言ってんだすぐそこにいんだろもう1人。気づいてねーのかよ…花宮はオレの比じゃねぇよ勝てる気がしねぇ」


〜回想終了〜

古橋(瀬戸は花宮とリンクしてパスコースを限定するサポート役だ。アイツだけがかろうじて花宮の読みについていける。花宮だけでは読めていても追いつけないパスも瀬戸を利用すれば、すべてのパスを100%スティールできる！)

火神「くそっ！！」

リコ(そんな…ここまでカンペキに読み切れるもんなの！？)

今吉「つまり前半のラフプレーは伏線でもあったっちゅーことや。ラフプレーで潰れればそれでよし。頭に血が上れば攻撃は単調になり読みやすくなる。さすが悪童えげつないシナリオやん」

青峰(えげつないとかアンタが言うか)

今吉「もがけばもがくほどどハマりや。アカンで誠凛。まるでクモの巣に捕まった獲物や」

『第3Q終了です！』

ガンッ

伊月「…っくそ！」

A「伊月先輩物に当たっちゃダメですよ！」

火神(マジであれから1点もとれなかった！信じられねぇ！)

木吉(まずいな完全に悪循環だ)

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