【銀魂】サドリーマンと女子大生

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『……もしもし、A？』




夜、神楽からかかって来た電話に出るが、今は「うん」くらいしか返事が返せない。

そんな私に、彼女は総悟さんとその後どうなったのか遠慮がちに聞いてくる。




『……多分、フラれたのかな』




別れている……というか、元々付き合っていたのか、そんなことを疑ってしまう。まだ何も話せていないし、この三年間、何にもなかった訳ではない。




『どうしたら、いいと思う？』

『私に聞くなヨ。Aのことネ』

『……そうだけどさ』




せめて何かアドバイスくらい、くれてもいいのではないか、そう吐き捨てる私に彼女は浅い息を吐いた。




『まずは会うことが肝心アル。話はそこからネ』

『会ってくれるかな……』

『嫌だって言われても、無理やり家に押しかけちゃえばこっちのもんヨ』




そんなもんか、と妙に納得してしまう。明日総悟さんに電話を掛けようと思ったが、やっぱり明後日の方がいいのかも……なんて、気が付いたら先延ばしにしようとしていた。


唸り声が漏れてしまっていたようで、神楽はそんな私に「やれやれ」と呆れている。




『遠回しにしてても、現状は何も変わらないネ』

『うん……ありがとう』




「今度はご飯食べに行こうね」と最後に告げ、どちらからともなく電話を切った。そのまま電話帳を開くも、勇気は出ない。


頭はまだぼんやりとしており、今日は眠ろうと、結局私は意気地がないみたいだ。

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