兄貴のお気に入りに恋をした【灰谷竜胆】 (ページ23)

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23.兄の推測ページ23

｢ただいま、…寝た？｣
｢あー、ところどころ？｣

｢珍しいじゃん｣
｢お前こそ、どこまで行ってたン｣

｢いろいろあって、大将と鶴蝶と会ってきた｣
｢横浜まで？｣
｢あぁ、｣
｢怪我は｣
｢ギリギリしてねぇ、疲れた｣

ソファに力なく座りこみ、
背もたれに頭を預け溜息のような深呼吸をする。
(はぁー…)

｢あ、もしもし？鶴蝶？｣

チラと隣の兄を見ると鶴蝶に電話しているところで、

｢お前らさ、うちの弟に何させちゃってんの？｣
〝朝っぱらから、なんだよ蘭…ねみぃ〟
｢うちの竜胆、今帰ってきたんだけど怪我させてねぇよな｣
〝…過保護かよ〟
｢あんま無茶させんじゃねーよ｣
〝わーってるよ。弟のおかげで俺も助かった〟
｢はは、強ぇだろ、竜胆｣

鶴蝶「…(こいつは弟を褒めときゃ機嫌が良い)」

そのあと少し世間話した後に電話を切る兄。

｢俺シャワー行ってくるわ｣
｢ん。あ、竜胆｣
｢？｣
｢なんで横浜に行った？｣
｢…バイクで走ってたら横浜についただけだよ｣

｢あー、じゃあさ、｣
｢？｣
｢なんであの女を始発で帰らせようとしたの｣
｢え？早く帰ってほしくて、だけど｣
｢違う、｣
｢？？｣
｢なんで電車で来たこと知ってんの｣
｢…｣

｢あの女は横浜の奴だったんだけどなんか面識あんの？｣

｢…いや初対面だけど｣
｢昔の女とか？｣
｢全然｣

｢じゃーやっぱさ、｣
｢…｣
｢なんであの女が横浜から来たって知ってんの｣

おいおい。
この状況どうするよ。