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路肩にバイクを停め女の方に向き直る。
「お前!寒いならそう言えよ!」
「すいま、せん…」
時折小刻みに震える女の背に自然と手が伸びた。
(どうすっか、移動手段はバイクだし我慢してもらうしかねーんだけど)
女の背中を擦るように撫でながら
自分の上着を脱いでその肩にかける。
「…寒くないですか?」
「さみぃけど!?お前よりはマシだわ!」
暗闇の中で光る自販機に気づき暖かいものを買ってやる。
「とりあえず飲んどけ」
(今日の俺、飲み物ばっか買ってンなぁ)
それを口にふくめば少し寒さも落ち着いたようでほっとする。
飲み終えるまで背中を撫でながら
(その足はどうにもなんねぇぞ、あと少し、我慢しろな)
鳥肌のたつ足が目に入った。
「ごめ、んなさい。全部一気に飲めなくて」
「んじゃ俺飲むからさっさと行こうぜ」
「え」
「?なんだよ」
「…いえ」
俺が代わりに飲んでいるとじっと見てくる、、
飲みながら目が合うと女は恥ずかしそうに視線を落とした。
あ、
そういうこと、
(ドクン)
「…!ぅえ!ッけほ、げほ!!」
この状況を理解した瞬間
むせた。
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NA - 面白かったです!!!! (2022年12月18日 21時) (レス) @page47 id: 9c547ad202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トム | 作成日時:2022年6月19日 22時