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復帰とサボり。壱 ページ12

「治ったぞい!」

屯所の扉をガララと思いっきり開け、大声で叫ぶ。

隊士の中には数人肩を跳ねさせた者もいるが、
殆どの隊士は_特に湊は_誰かさんが休んだせいで徹夜をしたのか、
目の下に酷い隈を作って

その犯人を睨みつける。

「老け顔だね!」

と言うと、スッと椅子から立ち上がり
蓮乃の耳元でコソコソと何か言う。

大概の隊士や神妖はその内容を聞き取れてはいないだろうが、
数名の新選組の連中は聞き取れたのだろう。

一瞬顔に汗を流し、また仕事へ目を移す。

「テメェ、次同じこと言って見ろ。
お前の糸で二度と口聞けないようにしてやるから」


老け顔は地雷なのだろうか

何時もなら鬼の形相でサラリと言えるが、
ここは職場で屯所だ。

何時ものニコニコの笑顔を崩さず、いつもの明るい声で
このような宣言をする。

こんな事はやらないで仕事をしろと思う者も居れば、
そんな事は気にせずに、ただただ自分の仕事をやる者も居る。


「まぁまぁ、喧嘩はよしな」

仲立ちをしたのは遥斗だ。

その頬には叩かれた痕があり、色の神は赤面してしまっている。

いつもの日常が戻って来たのだ。

「煩いよ兄さん。ちょっと埋められてね」

蓮乃に向けた声と顔でそう言う湊。

蓮乃はいつの間にやら何処かへ行き、残ったのは長く伸びた糸。


「今日は一回しか起こられていないぞ、野嵜!」

「凄いでござろう!流石拙者でござる! 」

自身の後輩である野嵜棘(のざきいばら)を可愛がりつつ、
湊に同情の目を向ける。
更に片手で資料を片付け、もう片手で野嵜を撫でる。


「こいつもこいつで器用な奴だな」

新選組内でだれかがポツリと零したその言葉を
遥斗が聞いていることはなかった。

過去編 記憶と糸。壱→←病原菌と看病。弐



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のゆり(プロフ) - 八重を出して頂きありがとうございます…!(感激) 更新楽しみにしてますねっ!(() (2018年3月12日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
松宮カナメ - うわわわ、使って頂きありがとうございます!率なんて扱いにくいキャラでしょうに…更新頑張ってください! (2018年2月16日 16時) (レス) id: eb873f1f0d (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - あ、忘れていました!関連キーワードに「神様の依頼箱」と記入お願いします! (2018年2月6日 22時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)
のゆり(プロフ) - 早速書いていただきありがとうございます!面白そうです…!募集企画の方に貼らせていただきます! (2018年2月6日 21時) (レス) id: b3b81574c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朝猫。 | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年1月5日 17時

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