22：彼女が愛した世界は彼女を裏切って ページ24
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彼女がその瞼をゆっくりと閉じたあの日から10日が経っていた。
医療班の優秀な人材が総力で調べても原因不明の熱は彼女を刻一刻と追い詰めているように見える。
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黒子や火神は、日向達のように細かい後処理が無いのをいい事に、毎日のようにここへ来ていた。
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花瓶を取り替えた黒子が病室へ戻ると、先ほどまではいなかった火神の姿を見つけた
ついさっきまで訓練をしていたのはお互い知っている。
目があってどちらからともなく苦笑いしてしまう。
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｢目、覚めませんね…中々｣
｢顔色どんどん悪くなってるしな…、｣
｢一体、｣
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なにがおきた？
そう言おうとした言葉は高いソプラノの、苦しそうな呻き声によってぴたりと止まる。
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彼女の目蓋がぴくりと動いたのを見て
慌てて駆け寄ろうと一歩、踏み出し
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ぺき、と窓ガラスに細かいヒビが入って
咄嗟に後ろへ飛び退いた瞬間
狙ったようなタイミングで、窓ガラスが砕け散った
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「…っ、！？」
「おい！？黒子！大丈夫か！」
「なんとか、…Aさ…！」
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駆け付けた火神と、黒子
2人が視線をそちらに向けた時、彼女はベッドの上で蹲っていた
ガラスを失った窓枠がガタガタと鳴り、風が吹き込む
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「Aさん！」
「テツヤ…く、ん」
「怪我はねえな、…大丈夫か？」
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足元に散らばるガラス片に、不意に目を留めた黒子は固まった
窓は彼女が寝ているベッドのすぐ奥にあって、
この距離で彼女がガラスで怪我をしていないのはおかしい？
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「ごめんなさい、思い出した、わたし…わたしは」
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一体何なのか
掠れた声がそう呟いて、彼女の頬に涙が伝った
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夢の化 - 凄く更新楽しみ！頑張って(`・∀・´) (2015年11月15日 22時) (
レス) id: c2d2f1738e (このIDを非表示/違反報告)
water(プロフ) - お帰りなさい？です！更新、楽しみに待ってます (2015年9月20日 19時) (レス) id: 2119dd32aa (このIDを非表示/違反報告)
覇月(プロフ) - 世界観が好みです更新楽しみにしてます！ とりま伊月さん強いし かっこいいのが超嬉しい (2014年6月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 1353326a80 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - すごく面白いです！！更新頑張ってください！楽しみに待ってます(*'∀'*) (2014年3月31日 20時) (レス) id: d965459c0b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 私、この作品すごく好きです！誠凛班かっこいいです！続きが気になります！更新楽しみに待ってます！！ (2014年3月8日 1時) (レス) id: 3e8ac44b88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楠 恋歌 | 作成日時：2013年10月2日 0時
