第81話：休戦 ページ32
〈side 悠〉
『……待てよ？』
研究室に入り浸っていた香ちゃんを追い返し、昼食のゼリーを食している時だ。
とんでもないことを思い出した。そしてそれが、あるとんでもない結論へと結びついたのだ。
『断る権利……無いんじゃないの…？』
…五年前のあの日…そう、DIOの館の内部での話だ。
DIOの肉の芽の罠にまんまと引っかかった私は、確か承太郎さん達に対する時間稼ぎをした。
その時私を助けてくれたのは、他ならぬ典明さんだ。
けど、当時の私は感情的になって、彼に色々と酷いことを言ったような……いや、言ったはずだ。
『…やばい……。』
け…今朝は混乱して、自分でも何を言ってるのかわからないままペチャクチャしゃべっちゃったけど……。
私、朝になんて言ったっけ？とにかく典明さんに詫びを入れておかないとまずい気がする。
でもー…
ーコンコン
『ひいっ⁉』
いきなり部屋の扉がノックされた。
典明さんに謝りに行こうかと、立ち上がることを考慮していたところだったのに。思わず変な声が出た。
もう、また香ちゃんかな？
そう思い込んで、明かり窓を覗かずに扉を開けたのが運の尽きだった。
『はーい。香ちゃん、また来たー…』
扉を開けた瞬間、相手の背がやけに高いことに気がつく。私のすぐ目の前に、相手が首から下げた名札が見えたのだ。
……かきょ…う……？
『のっ⁉』
花京院「すみません、突然。」
そこにいたのは、後ろ手を組んだ典明さんだった。
昨日のこともあって、とっさに部屋の中央まで逃げてしまう。けれど、彼は部屋の中に入ってくることはなかった。
入り口に突っ立ったまま、指をもてあそんでいる。
花京院「一言謝りたくて…。」
あ、謝る？それをするべきは私のほうなのに。
確かにいきなりあんなことをされて驚きはしたけど、別に典明さんが嫌いなわけじゃない。なら、何を謝ろうっていうんだろう。
花京院「…承太郎から、ポルナレフの失踪について聞きました。それをあなたが調べていると……。
やることが多くて忙しい時に、横槍を入れるようなことをしてすみませんでした。
昨日のことは、どうか気にしないでください。」
…え。
頭を下げてくる典明さんに、何の言葉もかけることができなかった。
私がただ戸惑っているうちに、彼は勝手に話を進めていく。
花京院「ポルナレフの件は、これからは僕も協力します。よろしくお願いします、悠さん。」
『へ…？あ、はい。よろしくお願いします……？』
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キョウべえ(プロフ) - ピーカンパイさん» うるさくなんかないですよーっ、いつも嬉しいです！原作の花京院への罪悪感と共に書きました。すまない……。いつもありがとうございます！ (2020年8月13日 5時) (
レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - 姉御さんさん» いつもありがとうございます！嬉しいこと言ってくれちゃって〜！です！暗チ…もっと登場させたいです…。ギアッチョの出番なんて無理矢理ねじ込みました笑 (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - ゆゆさん» いつもありがとうございます！どうか幼い時の彼にも幸せに生きていてほしいという欲望の賜物であります……！ (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
キョウべえ(プロフ) - Toyさん» いつもありがとうございます！暗チは…本当に素晴らしいですよね……！梅雨明けで毎日暑いですけど、お互いに生き延びましょう…。 (2020年8月13日 5時) (レス) id: f69dbdccac (このIDを非表示/違反報告)
ピーカンパイ(プロフ) - 今現在私は絶滅危惧種になりそうです(?) (2020年8月11日 1時) (レス) id: e408f95724 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キョウべえ | 作成日時：2020年8月8日 6時
