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もしかしたら彼女がいるかもしれない
そう思いながら心のどこがでそんなことはないと思ってる自分がいた。
けど実際見ちゃうと辛いなぁ。
「( 泣きそ… )」
そう思った時には英ちゃんに手を引かれて体育館に連れ戻されていた
泣きそうで俯いてる私の代わりにテキパキと普段見せないような素早い動きで身支度をしていく
国「はい、帰るよ
校門出るまで泣かないこと」
いい?と聞かれて頷くと手を繋がれる
そのまま松川さんの横を通り、校門を出ると上出来じゃん、と褒められた
「あきらちゃん…」
国「はいはい
頑張った頑張った」
「松川さん彼女いた…もうやだ…」
ぼろぼろと出てくる涙をジャージの袖で拭うと「腫れちゃうよ、泣き止め」と英ちゃんに言われる
止めようとすればするほど出てくる涙をどうすればいいってんだ。無理でしょコレ
すると英ちゃんに手を引かれてすっぽり抱きしめられる。目をぱちぱちしてびっくりしていると「泣き止んだ?」と尋ねられた
「…とまった」
国「ほん、よかった」
おつかれさま〜と背中をぽんぽんとあやす様に優しく叩く
英ちゃんの背中に手を回してぎゅっとすれば同じように強く抱き締めてくれた
国「…Aさ、」
「はぁい」
国「俺の彼女、なる?」
「…は?」
吃驚して体を話すと片方の口角を上げてニヤニヤしながら私を見る英ちゃん。「本気?」と聞くと「どうだと思う?」と言われる
「〜〜からかわないで!
今落ち込んでるんだからね!」
国「ウソウソ
付き合えないでしょ」
「もう!」
国「俺もお前もお互い恋愛対象じゃないでしょ」
手繋いでも緊張も何もしないのが証拠〜、と言われてそういえばと思い返す。
英ちゃんは友達だしなぁ…
国「まぁ松川さん、あの人と付き合ってるって確証ないしまだ失恋って決めつけるのは早いんじゃない?」
「だって昼休みも2人一緒にいたよ?
しかも腕なんか組んじゃって…」
国「俺らもそんなようなもんじゃん
昼飯毎日一緒に食べて手も繋いでるじゃん」
「…あ、そっか」
松川さんが好きすぎて周り見えてなかっただけで、私にとって英ちゃんみたいな存在がいるのかなぁ
そう思うと少し心が軽くなった
涙も止まったし、目も腫れなさそう。
「ありがとう、英ちゃん」
国「…どういたしまして」
まだもやもやする心を抱えながら英ちゃんと家へ帰る
松川さんのことばかり頭にあって、隣の英ちゃんが怖い顔をしていることに私は気づかなかった。
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紗凪(プロフ) - おれんじじゅーすさん» 本当だ!!!ありがとうございます!直しました笑 (2019年11月17日 12時) (レス) id: 9be944f40a (このIDを非表示/違反報告)
おれんじじゅーす - 37のとこだって彼氏いなさそうだし?ってなっちゃってますよ! (2019年11月17日 12時) (レス) id: 5dcd63110d (このIDを非表示/違反報告)
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