●２０話 その甘さに甘える ページ22
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｢みんなおやつだよ｣
光忠殿の掛け声ではーいと短刀達の返事が聞こえて不思議と背すじが伸びる。横にいる彼は隠す様子も笑っている。
｢そんなに緊張しなくても大丈夫だよ｣
｢ですが小生のせいでまた、逃げたらどうするんですか｣
大丈夫大丈夫と頭を撫でてくる手をどかしたいが、なんせ両手が塞がっているからされるがままだ。
廊下をからきた短刀達が己の顔をみてやはり青ざめる。ああ、地味に傷つく。
｢ほらほらそんな怖がらないで。君たちの為に霧羽ちゃんがおやつ作るの手伝ってくれたんだから｣
手伝いと言っても皿に盛り付けるだけのものだがまぁいいか。短刀達も恐る恐る席に座り、己がふるーつぜりーを一人ひとり置いていった。空気はまるでお通夜のように静まりかえってる。
｢おいしい…｣
どこからか声が聞こえた。その一声で周りも会話を始め、暗かった雰囲気も少しずつ和らいでいく。食べ物の力すごい。
｢ちょっといいか？｣
話し掛けてきたのは黒髪に紫の瞳、周りの子達とは少し背は大きいが短刀だろうか。あの時にはいなかったな…。
｢さっきは短刀達が失礼したようですまねぇ。俺っちは薬研藤四郎、戦育ちで雅なことはわからんがよろしく頼む。ほら、五虎退ちゃんとお礼するって言ってただろ｣
薬研殿の後ろから出てきた五虎退殿。手には先程の小虎がいた。
｢さっきはお礼を言わずにごめんなさい…。えと、僕は五虎退と言います。虎くんを見つけてくれてありがとうございました!!｣
瞳をキョロキョロと動かしながらも謝る姿は微笑ましくつい、頭を撫でた。五虎退殿は突然の事に驚いたのか動かなくなった。
｢え、…あっと｣
｢すいません。あまりに可愛らしくて手が出てしまいました。小生は村正と言います。出来ればご主人が付けた名、霧羽と呼んでくださいな｣
頭を撫で続けたらずるいですと声が、顔を上げればわらわらと己の集まってきた。
｢ぼくは今剣！よしつねこうまもりがたななんですよ！どうだ、すごいでしょう！｣
｢秋田藤四郎です。よ、よろしくお願いします｣
｢僕は乱藤四郎。よろしくね｣
｢前田藤四郎と申します。よろしくお願いします｣
｢俺は愛染国俊！俺には愛染明王の加護が付いてるんだぜ！よろしくな！｣
｢小夜左文字……よろしく｣
青ざめた顔から可愛らしい笑顔で近づいてくる短刀達を一人ひとり頭を撫でた。
ご主人が癒しと言ってたのが解ったきがする。
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加州☆鶴丸☆三日月☆一期ファン - 消さないでください！！！！！ (2017年2月25日 21時) (
レス) id: 4110b38b3b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬 - 続きが読みたいです...消さないで。応援してます。 (2017年2月8日 17時) (レス) id: e4d207fc48 (このIDを非表示/違反報告)
ビタミン365日(プロフ) - 水鳥さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです！この作品も話がいっぱいになったので新章を公開したいと考えています。新作のご意見も感謝です！！参考にさせていただきます。 (2017年2月1日 21時) (レス) id: edca99e45f (このIDを非表示/違反報告)
水鳥(プロフ) - 私としてはお話を続けてくださると嬉しいです。新作の方は刀剣女士のものが見たいです。新作もこのお話も楽しみにしています (2017年1月31日 20時) (レス) id: 55fe5a8c04 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 面白かったです！頑張ってください♪(´ε｀ )！ (2016年12月11日 9時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビタミン365日 x他1人 | 作成日時：2015年6月16日 20時
