【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ７【愛され】

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ガタンゴトン…ガタンゴトン…と電車が音を鳴らす。
行きと同様静かな電車で、夕日が車内を照らして綺麗だ。

スタッフさん達は別車両に居て、この車両にいるのは あの六人だけ。


帰ってからは、ドラマCDオーディションの仕事が残っている。

しかし完全にフルで体力を使ってしまった。
絶賛柿原の肩を借りて爆睡中だ。



K｢爆睡だねこりゃ。｣

鈴｢…………んんっ……ん……。｣

岡｢達央さんもAの肩借りて寝ちゃってます。｣

柿｢っだからこんな重たいのか…！！｣

斉｢すごい働き様でしたもんねお二人共。｣

岡｢うん。俺達お店側で見てたけど、物凄いスピードでお客さん相手してて凄いなぁって。｣

K｢二人ともスペック高いからなぁ…。｣

柿｢高いからこそ何でも上手くこなして、フルまで体力使うんでしょ。｣

K｢かも。｣

岡｢……二人は、そんな一生懸命なAを好きになったんですか？｣

斉｢……｣



気まずそうにぽつりと呟いた岡本の一言。

随分と踏み切ったらしい。


だってこれを、｢そうだよ。｣｢Aが好きだ｣と言ってしまったら。

二人は、Aが好きだということを認めてしまうことになる。


別に認めるのが悪い訳では無い。

人を想う気持ちは自然なものだから、止めようがない。

でもそれを他人に言ってしまったら、それはファンを裏切る行為だ。

普通の人が恋をするのと、
声優(特別な人)が一人の誰かを想うのとでは、

訳が違う。









K｢……どうでしょう？｣


柿｢案外タダの実力への嫉妬だったり、なんて。｣


岡｢そう、ですよね…変な事聞いてすみません。｣





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