▽夏祭りの話。(祐奈さん ﾘｸ) ページ32
・
｢…っしょ、と……。｣
ｼｬﾗｯ…と髪につけた飾りが小さく揺れる。
くるくるっと巻いた毛先をスプレーで固めて、もう一度鏡の前で右左とどこかおかしい所がないか確認する。
青と赤でしめられたアイシャドウ、
ほんのりピンクを乗せて可愛げを残すリップ、
夜という暗がりだからちょっと濃いめのチーク。
そう、今日は花火大会だ。
Aは、水色と青色のレトロチックな紫陽花が施された黒い浴衣を着ていた。
赤い帯は、黒の浴衣に映えて美しい。
この浴衣は、母から貰った。
Aの祖母の祖母から継いでいる、代々系の由緒ある浴衣だ。
二十歳頃から大切に着ている。
この、一年に一回着るか着ないかの浴衣。
言うならば 花火大会…つまりは特別な日に着る、と言っても過言ではない。
そんな日に、誰と行くかと言うと…。
浅｢Aー準備終わった？｣
｢っあぁあ浅沼先輩まだ出てこないで！最後にスプレーかけるんですから…。｣
浅｢別にスプレー位いーじゃんみたってー。｣
｢…焦らされるの、好きですよね……？｣
浅｢……好きです…。｣
｢じゃあ待っててください！！｣
浅｢ちぇっー。｣
そう、我らが浅沼晋太郎である。
浅沼は、花火大会まで一緒に行くためにAの家まで迎えに来ていた。
・
この花火大会、浅沼が誘った…訳ではないのだ。
今回は、A”が”浅沼”を”誘った。
この連絡を受けた時の浅沼の心境と言ったら、言葉に書き表せるような単純なものでは無い。
色々考えてしまう。
｢俺？でいいの？｣
｢Aから誘いとか久しぶり。｣
｢つーか浴衣だよな。｣
｢うっわ色っぽいでしょ絶対。｣
そんな考えが、浅沼の頭の中を支配した。
ただ、｢達央先輩とは海行ったし、じゃあ浅沼先輩かな！｣と消去法で選んだという酷な事実が、裏にはあるのだが。
知らぬが仏とはまさにこの事。
浅｢ねーまだー？？？｣
｢あとちょーっ…と！｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 743人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「声優」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小吉。(プロフ) - み ゅ ー ぽ む 。さん» ヲタクが止まらないので続きはTwitterに突撃します笑笑 (2019年8月19日 21時) (
レス) id: 1c4af94c04 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - ねねさん» 堀江私も大好きなんですよ！！！そして上村も！！！だから出しました！！！(欲に忠実) 毎回毎回嬉しい言葉ありがとうございますっ…宜しければリクエスト是非〜！ (2019年8月19日 19時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 小吉。さん» ひゃ〜！なんとなんとっ！私のファンだなんてそんな…申し訳ない…(( 私も倉持大好きです。彼は彼氏力が強すぎる。好き。Twitterは、@myupom_0707 になってます！宜しければ！ (2019年8月19日 19時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - リク受付ていただいてほんとうにありがとうございました………よろしければまたリクしてもいいですか………？みゅーぽむさんの書く浅沼とかえぐとか良平くんとかほりえとか最高すぎて…大好きです………ﾊｧ………(頭を抱える) (2019年8月19日 0時) (レス) id: 1658b791df (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - うわああああああぁみゅーぽむさん、ほりえが！！！！！！！！可愛すぎて頭壁に打ちましたよえぇ！！！！！！最高すぎて、大感謝でもう…ありがとうございます。 (2019年8月19日 0時) (レス) id: 1658b791df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
