カンツォニエーネ2【東京喰種:re】

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背中を打った衝撃で咳き込みながらもタカナミを展開。

そのまま低い体勢から斜め上にクインケを振り抜く。

「足止めされてる！」

三階へと続く道にあと4人。

2人で4人か。さっきのやつもBレートくらいだったし大丈夫かな。

「さっさと片付けるぞっ…！」

倉元が地面を蹴った。

私も彼に続いて全力で走る。

目の前に伸びてくる鱗赫を斬りはらい、一気に間を詰め刺し抜く。


あ、前より強くなってる、私。

体が思うように動く。

っていうか今日調子良いかも。

階段を駆け上がり、踊り場で尾赫の敵と1対1勝負。

倉元は器用にも階段で戦っている。

右側から来た赫子をタカナミで受けつつ、その勢いをもらって体を反転させて喰種を攻撃。

向こうも動きを読んでいるのか距離を取ってくる。

こいつAレートはあるな。

距離を取ろうと思っても一歩後ろはもう壁か階段だからどうしようもない。

『あっ、、やばい…。』

赫子と壁の間に挟まった、クインケの位置が悪くて応戦できない。

「ユウっ！」

さっきの敵を倒したらしい倉元が加勢にやってきた。

私を押しつぶそうとする赫子を一刀両断。

「ユウ、この間の返事考えてくれた？」

『はぁ？！』

お礼を言おうとしたのにとんでもない質問をされ動揺する。

が、そんな暇もなく目の前の敵との戦い。

こいつ赫包5つあるな。

「俺のことどう？って聞いただろっ！」
『どうって、別にっ！今する会話なの？！』

正面から来た赫子に横向きにクインケを当てると、そのまま綺麗にスライス。

うわぁ、気持ち悪い。

心の中でちょっと笑って、その赫子を倉元の方に投げた。

「えっ？！ちょ！！」

味方からの攻撃に焦る倉元。

ごめんね、でもこれで私の前の道が開けた。

自慢の瞬発力で喰種に向かって飛び込み、その頭を跳ね飛ばす。


再生はしない、喰種は死んだ。

「ひっでぇ。今ので怪我した…。」

倉元の唇の端が切れている。

近づいて、クインケを持った手で彼の肩を抑えながら、傷をペロリと舐め上げた。

「えっ…。」

そう、あなたのそういう顔が好き。

惚けた顔の倉元の手を引っ張る。

『ほら、速く行くよ！』

ボス戦が待ち構えてる。

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