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入る前に、何で気付かなかったのだろうと自分で自分を憎んだ。そらるさんに頼もうか、それともまふ君?…いやいや、流石に無理だ。その他にも何故かお客さんが増えていたけど、その人達にもお願い出来ない。


だって、男の人だから…。



『……服が無いでどうやって皆の前に行けと…』



上がったは良いが上下の服とそらるさんのパーカーは洗濯機に入れてしまった。そうだ、洗うなら下も洗ってしまえという一人暮らしの考えに後悔していた。


…そう言えば、リビングに私のパーカーを脱ぎ捨てて無かったかな。……そうだそうだ。確かにあった。


二階にはまふ君達が集まっていて、とんでもじゃないけど取りに行けない。こうなったら一か八か。神頼みである事を願おう。



『…誰もいませんように…』



タオルを体に巻いて、邪魔にならないよう髪をお団子に束ねる。そっと風呂場から出て、リビングに向かい二階に続く階段の所は慎重に歩く。



「なっ、発…!??」

『ひぃっ…!?』



なるせちゃんらしき声が聞こえ私はビクリと肩を鳴らす。



『に、二階か…』



バクバクと心臓が鳴る中、止まった足を動かした。


『あれー…どこー』



リビングに到着…したは良いがお目当ての物が見つからず。ここにかけといたよね…確か…。

うーんスマホは上だしどうしようもない…階段から叫ぶか。いや、そうすると見られる確率が高い。特にセンラさんとか飛び出してきそう。


一旦戻って作戦を練るか…



「…ぇ、え!?」

『え…』



後ろを向くと、さっき私の部屋で聞こえた声と同じ声が。目を見開きながら口をぱくぱくさせ、顔は真っ赤。…それは私も同じだろう。



「な、何で、こんな格好で…!いや、あの、ごめっ…!」

『あ、ぁぁ!な、なるせちゃん!?いや、その…』


「なるせ〜?どーかしたん?何かおっきい声聞こえたんやけど〜。」


『「!?」』



や、やばいかなりピンチだ。

階段を降りる音が段々と近付いて来て私は変な汗が背中に流れるのを感じた。



「ストップ!止まって!その場で止まれ!るすストップ!」



階段の所で一生懸命足止めをするなるせちゃん。丁度私が見えない位置だ。



「へ?何で?俺も水飲みたいからいーやん。ってか何で顔赤いん」


「うるさい!良くない!待てって!二分待て!」


「なるせ〜何してんの…」



次にそらるさん。天月、センラとどんどん増えていく。



「あ、僕も水呑もっかなぁ…」




そして、まふ君も。


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作者名: x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/ryou/  
作成日時:2018年2月2日 22時

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