49ばんめ ページ50
あれから、俺はどうやら寝落ちてしまったらしく。
それに気づいたのは自分のくしゃみだった。
「あれ……」
起きて少しの違和感があった。
隣で寝ていたAがいない。
「ッ…どこ行ったんだ？」
部屋を出て、リビングに向かう。
すると、朝食を作ってくれている二郎に声をかけられた。
「二郎っ、Aはっ？」
「A？Aなら、」
「にぃちゃ！」
ひょこっと、二郎の足元から顔が出てきた。
手にはじゃがいもとピーラーが握られている。
「Aが料理してみたいっていうから、とりあえず持たせてみたんだけど…」
「へ？料理？」
「兄ちゃんの手伝いがしたいって。…さすがに包丁は危ないからピーラーだけど」
「あ、あぁ…そう、だな…」
「にぃちゃ！おてつだい！」
「…そうだな。偉いぞ」
にこにこしているAの頭を撫でてやると、満足そうな顔をする。
そして、じゃがいもの皮をむいている。…が。
「むきすぎじゃねぇか…？」
ボールに大量にある皮のむかれたじゃがいも。
「ごめん兄ちゃん…」
「まぁ…Aがやりたいっていうんだから、仕方ないのか…」
今夜はシチューにでもするか…と思いながら今夜の献立を考えていく。
楽しそうなAの表情を見てたら、怒ることなんてできないし…
「つか、いい加減服着替えさせてやれ…いつまでメイド服着せてんだ…」
「え、でもかわいいから」
「そこは否定しねぇけど…他に乱数からもらったやつがあるだろ」
「あと、Aが嫌がるんだよね…着せ替え人形みたいにされちゃって…」
「……」
乱数…と少しだけ頭を抱える。
にぃちゃ？とじゃがいもをむき終わったらしいAに呼ばれる。
「服、後で着替えような」
「……」
本当に嫌そうに頷かれる。
でも嫌とは言わずにうなずくあたり、正直ちょっとありがたい。
…まぁ、三郎のお古でも今日はいいだろう。
案外パーカーが気に入っていたみたいで、よくフードをかぶってにこにこしている。
「にぃちゃのおふく！」
さっきの嫌な顔が少しだけ変わって、自分から服を着てくれる。
とりあえず…なんとかなったのか…？
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劉(プロフ) - ヒプマイ沼ハマさん» 特に深い設定はつけてません。ただ、虐待を受けている影響を表せたらいいなと思いそういう喋り方にしています。 (2019年9月23日 0時) (
レス) id: 3d81b48405 (このIDを非表示/違反報告)
ヒプマイ沼ハマ - うちの知り合いの子は四歳でもハキハキ喋りますけど、これはどういう設定で？ (2019年9月22日 23時) (レス) id: cd1a846ab2 (このIDを非表示/違反報告)
劉(プロフ) - 南さん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。更新遅めですがお付き合いしていただけると嬉しいです！ (2019年6月26日 22時) (レス) id: 3d81b48405 (このIDを非表示/違反報告)
南 - 夢主ちゃんがめっちゃ可愛いっすめっちゃ可愛いっす(大事なんで二回) 今から続編を読むので続編はどんな感じなのかなとワクワクしてます！ これからも頑張ってください！！ 長文失礼しました。 (2019年6月25日 21時) (レス) id: d0756aba1a (このIDを非表示/違反報告)
劉(プロフ) - 夢花 (仮垢)さん» そう言ってもらえてめちゃくちゃうれしいです…！ありがとうございます！！ちゃんとラストは幸せにするつもりですｗ (2019年1月17日 21時) (レス) id: d886c652ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：劉 | 作成日時：2018年9月8日 9時
