【ヒプマイ】いきなりですが、幼女を拾いました

4ばんめ ページ5

――――――「…本当、なんですね」


手紙を読んだ二人は信じられないという表情をしていた。

まぁ、普通の反応だろう。うん、これが普通の反応だ。


「おにぃちゃ…」

「ん？あぁ、ごめんな。びっくりしたな」

リビングのソファに座り、膝の上にAを乗せる。

ぎゅっ、と服を握って、弟たちを見ている。


「こっちが二郎、こっちが三郎だ」

「じりょぉ、しゃぶりょぉ」

「…A」

「んぅ？」

「さしすせそって、言ってみ？」

「しゃししゅしぇしょ！」

「…らりるれろ、は？」

「りゃりりゅりぇりょ！」


…さしすせそとらりるれろが言えない幼女。可愛すぎか。

頭を抱えながら思うと、こてん、と擬音がつくように首をかしげるA。


「……まぁいいや。この二人もお前のお兄ちゃんだからな」

「？？おにぃちゃ？」

「そう。お兄ちゃん」

「にぃちゃ！いっぱい！」


ぱぁっと明るい笑顔で二郎と三郎を見た。

二郎も三郎もびっくりしてAを見ている。


「A…？」

「じりょ！じりょにぃちゃ！」

「ん゛んっ」


…Aに呼ばれてうれしいんだろう。わかるぞ。二郎。

三郎は末っ子だからか、妹ができてうれしいのだろうかそわそわしてる。


「しゃぶりょぉにぃちゃ！」

「！…あ、えっと」

「三郎、呼んでやれ」

「え…あ、A…」

「にぃちゃ！」


お兄ちゃんって呼ばれたのがうれしいのか、三郎の頬が緩んでいく。

なんだろうな…どうなるかと不安だったが、なんとかやっていけそうだ。

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