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二十七章ー護れなくなるー ページ34

小太郎「特別ゲストはなんと〜!?園田さんでしたー!」

A「くだらん茶番はよせ、小太郎」

何時も小太郎と共に遊びに来るファーストフード店には、海未がいた。

だいたい予想通りだな…

A「なにをしに来た」

海未「理由を、いえ。全てを聞きに来ました」

A「なにも話すことなどない。帰れ」

海未「貴方はっ!…そうやって、人の気持ちも知らないで…」

A「お前達は、俺のことなど忘れて、何時ものように暮らせば…」

海未「あそこまで関わっておいて、あそこまで笑顔を見せておいて、今更何をいうんですか!?」

A「……」

海未は一向に退く気配を見せない。
こいつは、ことりのように俺の言葉を待つ受動型でも、穂乃果のように要領の悪いタイプでもない。
自分から、突っ込んでくる攻撃型だ。
話を長引かせるのは、得策じゃない。
全く、小太郎は何故ここに海未を呼んだんだ…!

海未「貴方が辞める理由を教えてくれるまで、私は貴方の傍を離れませんっ」

A「やれるものならやってみろ」

海未「望むところです…」

小太郎「…面白いことになってきたねぇ」

横で、小太郎が口笛を吹いてニヤリと笑う。
こいつは…こんな状況でも楽しんでやがる…。

ひとまず、俺はそこで帰ることにした。
当然のように海未がついてきたが、無視して歩き続けた。

A「遂には家までついてきたか」

海未「有言実行です」

ここで締め出せば、こいつは諦めて帰るだろうか?
という考えも浮かんだが…。

A「…入れ」

海未「お邪魔します」

海未め…こうなることを見越して俺についてきたか。まさかいっぱい食わされるとはな。冷静さを欠いてしまった俺の負けか。

A「海未。お前が何を言おうとも…」

海未「それはもういいです」

A「なに?」

海未の口から信じられない言葉が聞こえた。
…もういい?どういう意味だ。

海未「けれど、穂乃果にはちゃんと謝ってください。穂乃果は…本当に、泣いていました」

A「………」

海未「穂乃果達が泣かないように、護れるように身につけたのが、貴方の未来予知なのではないですか?だというのに、貴方は…!」

A「ならばどうすればいいのだ!もう、もう護れなくなるというのに!!」

海未「…え?」

…しまった。
そう、思った時には、遅かった。

海未「どう、いう…意味ですか?」


…俺は、海未の顔をみながら、覚悟を決めたのだった。

二十八章ー決められた未来ー→←二十六章ー気分転換ー



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(プロフ) - こちらでも生存報告しておきます。私生活多忙のため、続編を書けていないこと、誠に申し訳ございません。完結まではもっていくつもりですので、どうか長い目で見守ってください (2015年5月13日 18時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 何とか生存しててよかったです。無理しないで頑張ってください (2015年3月6日 21時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - うえぽんさん» 一応生存報告をw学校でテスト中でして製作止まってますw復帰は2日後か3日後となります… (2015年3月6日 7時) (レス) id: 757134f30c (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 続編ファイトだよ! (2015年3月5日 20時) (レス) id: 8b695f2b6e (このIDを非表示/違反報告)
うえぽん - 自分もミューズのメンバーはすきだけど、ことりと花陽が好きですね。更新お疲れ様です♪ (2015年3月2日 20時) (レス) id: 52f8adeea0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2015年1月12日 13時

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