Episode.39 ページ2
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成宮side
「なぁ白河。最近鳴が機嫌よすぎて気持ち悪りぃんだがなんか知ってるか?」
「何と無く分かるけどめんどくさいから言わない」
「相変わらずだなお前」
そんなカルロスと白河の会話が聞こえる。
確かに最近の俺は浮かれてると思う。
自分でも分かってる。
(でも、仕方ないよね〜……Aちゃん、やっと笑ってくれるようになって来たし…打ち解けていい感じだし?)
彼女に俺が抱いているような感情が無いのは分かりきってはいるけれど、それでも嬉しい。
時たま見せてくれるようになったその笑顔がまたどうしようもなく可愛らしいのだ。
本人に言ったら冷たく返されそうだけど。
(そりゃあ白河の事でイラつく事もあるけどさ…俺の方がAちゃんの事好きな自信あるし)
そもそも白河は俺と勝負していない、という事実はさて置き。
このまま現状維持で仲のいい友達のままいるつもりはない。
好意はしっかり伝えたけどあの時はまあゴタゴタしてたし、何より俺は疎まれてたんだからOKされるはずが無いのだ。
「……よーし!!やるぞ〜!」
グラウンドの真ん中で宣言するように叫んでいたら、後から来た雅さんに怒られた。
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作者名:陽奈 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ryosukehar1/
作成日時:2017年6月3日 20時